アクアリウムに関心を持った人であれば、飼育したい魚とかエビが決まった後に飼育器具一式を揃えつつ、水槽環境を構築していく事になるのですけど、その際に初心者ならではのトラブルがいろいろとありますので注意しないといけません。
今回は、初心者の方がよくやってしまうトラブルの一つとして、水槽の底面に敷き詰める砂利、いわゆる大磯についてそれを採用するとどのようなトラブルになるのかをご説明したいと思います。
結論から言えば、初心者の方には大磯は全くもってお勧めできないので、いかなる理由があろうともソイルを採用しておいたほうが無難ですし、ソイルがダメと言った環境自体が殆どありませんから、ほぼ万能的な砂利になるかと思います。
もちろん大磯でも良いのでしょうけど、大磯の特性や水槽管理にある程度の経験が無い人の場合、大磯を砂利として使う事によって発生するデメリットを発生させる事が多くなる為、やはり初心者の方にはお勧めできません。
かつての時代にアクアリウムの砂利と言えば万能型の大磯でした。
大磯というのは、もともと大磯海岸あたりで取れていた砂利のことをそのように読んでいた事がきっかけなのですけど、現在は大磯の砂利は取れませんので、海外産の似たような砂利であってもそのような商品名で流通しているようです。
そして、かつての時代は水槽の中に入れてる砂利と言えば、大磯が当然といった時代でしたから、どのような水槽を見ても必ずと言っていいほど大磯が底面に敷かれていましたし、実際魚の飼育だけを見れば大磯は大変有用なのです。
底面濾過フィルター用のろ材兼砂利と言えば大磯が基本ですし、ペットショップやホームセンターの水槽を見ても、殆どの水槽で大磯が採用されていることから、水槽内の水を安定させるには大磯が一番良いのです。
また、メンテナンスやコストの問題を考えても、大磯は石ですから使用していると多少の磨耗はするかもしれませんが、半永久的に使う事が出来ますので、一度購入した大磯はそのまま最後まで使用する事ができます。
この、半永久的に大磯を利用できるというのは、飼育だけを見れば大変なメリットになるのですけど、アクアリウムの運用管理として全体を見た場合は、それが逆にデメリットになってしまうこともあるのです。
アクアリウム初心者に大磯をお勧めしない理由とは?
メダカやエビなどに関心を持ち、アクアリウムを始めたばかりの初心者の方というのは、まだそれほどの経験も無いでしょうし、水槽のメンテナンスも殆ど無いでしょうから、いろいろなトラブルを経験しながら学ぶ事が多くなります。
その際に、大磯を水槽用の砂利として使っていると、いろいろな水槽メンテナンスの際にその辺に落としてしまったり、気が付かない間に飼育器具に付着していた大磯が部屋の中で転がっている状態になる事が多いのです。
それが、フローリングを傷つける原因になり、何かの拍子にフローリングの隙間に挟まっている大磯を引っ掻いてしまって大きな傷がついてしまったり、水槽台の下側に大磯がめり込んでいた状態で動かすと、これも大きな傷がついてしまいます。
この大磯がフローリング等に散乱してしまう状態というのは、水換えなどをしている際に発生する事が多いですし、水槽のリセットなどをして水槽内から大磯を取り出すような際には、かなりの確率で発生してしまいます。
大磯は半永久的に使える為、下水管などに溜まる恐れもあります。
一般的に、室内に設置している水槽の水換えの際に廃棄する水というのは、部屋の中のトイレや浴室などの下水から流す方が殆どだと思いますけど、この際にもバケツに付着している大磯が大量に流れてしまう事があります。
大磯の場合は、その名の通り石ですから、下水管などに溜まってしまったりするかもしれませんし、室内の下水用の配管に溜まってしまう恐れもありますから、できる限り下水に流さないようにしないといけないのですが、これが大量にバケツなどについているとなかなか取れないんですね。
この場合、ソイルを使っていれば、土を焼いて固めたものなので、半永久的に使えるわけでもありませんし、床に落としてもフローリングに傷がつくこともありませんから、初心者の方にはメンテナンス時のトラブルを避ける為にも、できるだけソイルをお勧めしたいところです。