日本ではジャンボタニシをばらまいて雑草を駆除する方法が流行っているんですか?って感じのお問い合わせをいただいきました。田んぼでしたらカルガモを田んぼに放って害虫等を駆除する方法はありますし、ヤギを放って雑草を駆除する方法もあります。
それに近い感じで、田んぼの雑草駆除にジャンボタニシを大量にばらまいて雑草を駆除する方法があるの?って話なんですけど、そんな話は聞いたことがありません。そもそも、ジャンボタニシは特定外来生物ではなく、要注意外来生物に指定されています。
現在でも田んぼで異常に大発生をするジャンボタニシは農家の方からすれば最悪の侵略者みたいなものですから、一度、自然界にばらまいたら管理不能になるジャンボタニシを故意的にばら撒く行為は、農業テロそのものですから、それは駄目!絶対です。
ジャンボタニシをばらまいて雑草を駆除?ダメ絶対!
どういった経緯で、ジャンボタニシをばらまいて田んぼの除草を行うって情報を入手したのかわかりませんが、でたらめな話以前に、本当に農業テロになりかねない行為なので、農家の方が管理している田んぼに勝手に大量のジャンボタニシをばらまかないで!
自分の管理している田んぼだったら、ジャンボタニシをばらまいても良いだろうって考えも絶対にダメです。大雨等でジャンボタニシは自分が管理している田んぼを超えて、全然別の場所に移動して、生息範囲を広めてきて日本全国に広がっていきました。
ですから、自然界でジャンボタニシを見つけたら、駆除するのが正しい判断です。仮に特定の思想を持つ農家の方がいて、自分の田んぼの中だから、ジャンボタニシをばらまいて雑草駆除をさせている人がいるのであれば、かなりの問題行動になりますよね。
何故?ジャンボタニシは特定外来生物じゃないの?
アメリカザリガニにみたいに、小学生の研究とかペット扱いで全国に普及している訳でもなく、田んぼで無限増殖を続けて農家に多大なる損害を与えているジャンボタニシが特定外来生物に指定されずに、その一歩手前の要注意外来生物に指定されているのか?
正直、その理由がよくわかりません。なにしろ、インパクトは凄まじいものの、それほどに驚異的な被害をもたらさないアリゲーターガー等のガー類は特定外来生物にしていされてしまって、現在では行政の許可がないと飼育すら出来ない魚になっています。
確かに、アリゲーターガーが一度、河川や湖に放流されてしまうと、古代魚で大型の魚になるので天敵もおらず、日本の固定種を食べてしまうと言っても、だったら数が多いブラックバスとかブルーギルの方が被害が大きい訳です。ジャンボタニシは何故?
稲を食べないジャンボタニシが誕生すれば可能?
ジャンボタニシの何が問題になっているかといえば、大量に田んぼ付近にあるコンクリートの壁などに気持ち悪いピンク色の卵を産み付けて見た目だけではなく、この卵には毒があるそうで、日本ではピンクの卵が天敵に捕食されたりすることもないそうです。
更に、ジャンボタニシそのものが、田んぼの雑草ではなく、大事な稲を積極的に食べてしまうという問題です。現在の日本の主食である稲は長期間に渡って品種改良されたものであり、自然界の害虫からすれば、とても栄養価が高くて美味しい餌になります。
ですから、品種改良され続けた美味しいお米を実らす稲は、人間が管理しないと真っ先に絶滅してしまう植物になるので、田んぼの雑草だけをジャンボタニシが駆除をするって状態になることはありえないのです。もし、ジャンボタニシを改良できれば?
ジャンボタニシを何らかの方法で改良して、稲を一切食べないし、卵からも毒がなくなり、人が管理をしないとすぐに絶滅してしまうカイコみたいな生き物にしてしまえば、田んぼにばら撒いて雑草を駆除する方法も可能でしょうけど、そんな話はないですね。