先日のブログにて、12月の寒い時期になると一斉に立ち泳ぎをするメダカが多い事について書いたばかりなですが、先ほどメダカを飼育している室内水槽を見てみると、立ち泳ぎをしているメダカがまた先日よりも増えていました。
全ての立ち泳ぎをしているメダカにおける共通点としては、大きさが3cm以上と大きく成長している個体ばかりであり、誕生してから3年以上は生きている個体ばかりであるのが特徴です。
メダカが不自然な泳ぎ方をする場合、大抵は病気になっている事が多いのですが、この場合は病気ではなくて寿命まで生きたメダカがその命を尽きようとしている訳ですから、よくそこまで生きてくれたといった感じになります。
どのような完璧な飼育をしていてもメダカには必ず寿命がありますし、どんなに長く生きてもプレコのように10年以上生きる事はありませんから、3年以上生きているのであれば十分寿命を全うしていますので、メダカに取っても我が人生に一片の悔いなしといったところでしょう。
信じられないかもしれませんがプレコになると10年以上生きる個体が当たり前であり、小さい体でもかなりの長寿命になりますので、飼育には覚悟が必要です。
メダカも人間と同じで老化してくると体が動きにくくなります。
人間の場合でもそうですけど、どんなに若い頃に体を鍛えていて健康だった人であっても年齢を重ねて行くと体が老化していき、一定以上の状態になると自分では動けなくなったり思う様に体を動かせなくなるのはよくある話です。
また、介護といって誰か健康な人が付き添わないと自分では何もできない様な高齢者の方が最近増えてきていて色々と問題になっていますが、メダカであってもこのあたりは同様に介護が必要な状態になります。
ただし、人間の場合はヘルパーさんやご家族などが高齢者の方の介護をしてくれるかもしれませんけど、メダカの場合は誰も介護をしてくれませんので、体が動かなくなっても必ず自分で生きていかないといけません。
自然界では自分で素早く泳げないメダカが生き残る事はない。
自然界ではその様に自分で普通に泳ぐ事ができないメダカは真っ先に他の天敵に襲われて食べられてしまう為、なかなか見る事は出来ないのですが、水槽内で飼育しているメダカには天敵がいませんから、なんとか最後まで生きていけるのです。
自然界で上手く泳げなくなってしまって川底に沈んでじっとしているメダカがいれば、あっという間に他の天敵に襲われてしまうのですが、水槽の中でしたら何とか生きていればピンクラズホーンやミナミヌマエビに襲われる事もありません。
また、泳ぐ事が難しくなり立ち泳ぎをしている状態でも、飼育者が餌を水槽に与えると何とか水面前で泳いで行って餌を食べようとしている姿を見る事が出来ますので、それを見ていると応援したくなりますね。
普通に泳げなくて水槽の底でふらつきながらじっとしているメダカについては、どの様に餌を識別しているのかといえば、恐らくは他のメダカが一斉に水面に泳ぎ始めるのを感じで、何年間も毎日その様にしているので体に身についているのでしょう。
寿命が尽きる寸前になるとそのメダカから死臭の様なものがするのか知りませんけど、水槽内にいるピンクラズホーンやミナミヌマエビが一斉に襲いかかって食べてしまいますから、その時点で寿命が終わります。
年老いたメダカの介護は一体誰がしているのか?
人間社会とは異なり、メダカの社会では育児といった概念が全くなくて、交尾を行い卵を水草などに植え付けた時点で繁殖行動は完了してしまいます。
その後は卵を自分たちで襲って食べたり、稚魚が誕生したら平気で我先にと親メダカたちが襲って食べる訳ですから、アロワナやシクリッドの様に、自分の子供を自分で育てて守るといった概念は全くありません。
卵を産み付けるまではメダカは必死で卵を守るのですが、それが終われば卵すら餌になるのがメダカの社会なのです。
当然、その様なメダカ達ですから自分たちが老後を迎えて要介護状態になった個体については、誰も介護などはしてくれませんし、他のメダカ達が助けてくれることもありませんから、介護が必要になったメダカは最後まで自己責任で全てしないといけない訳です。
老後を迎えた個体を他の個体が介護するような魚は恐らくいないと思いますから、メダカに限らずその様な状態になった個体は餌としてリサイクルされる運命にあるようです。
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