その種類に関わらず、いろいろな生き物を飼育している人であれば経験上分かりますけど、生まれた時や小さい頃から飼育している生き物というのは、成長するにつれて本当に飼育者になついてきます。
犬とか猫であれば、特にその傾向が強いですし、鳥であってもその性質上躾は難しいにしろ、飼育者に懐くかどうかについては、確実になついてくるので結構愛着がわくものです。
犬とか猫でしたら躾ければ飼育者次第で確実に色々と覚えてくれるのですけど、鳥の場合は、これまでの経験上、躾自体が不可能であるといった認識です。
大型魚は飼育者を識別することが出来るのか？
では、魚はどうなのかと言えば、目が大きい大型個体であれば、確実に飼育者を識別しているようなそぶりを見せるようなこともあるのですが、誰が餌を与えても普通に喜んで寄ってきますから定かではありません。
ダトニオとかアカメとかの大型魚でしたら、飼育者を識別している個体もいるのかもしれませんが、識別しても膝の上に座ってくる訳では無いので、人を見れば餌をもらえると思って寄ってくるような感じです。
頭の良い個体なら、飼育者を識別している個体もいるのかもしれませんが、これまで確実なデータを取得したことが無いのでその辺りはなんとも言えません。
大型魚でそうなのですから、小さなメダカは飼育者を識別しているのか？といった疑問を持つ前に、そんなこと無いだろう？といった気持ちのほうが強くなるのです。
ただ、一応メダカを長期間において飼育や繁殖させている訳ですから、色々と気になることが多いのです。
ミナミヌマエビが飼育者を識別するのは不可能？
ミナミヌマエビについては、もはや飼育者を識別するのは不可能だとの判断です。
色々と稚エビの頃から環境を変えて育ててみても、飼育者を見て寄ってくることはありませんし、そもそも人の姿を見て寄ってくることもなく、水槽の中で毎日やりたいように過ごしているだけです。
唯一は、光の明るさとか暗さ、何か突然ものが動いた際に驚いて物陰に隠れるといった動作しかしない為、ミナミヌマエビが飼育者を見て識別して、餌をくださいとすり寄ってくることはありえないと言えます。
もし、ミナミヌマエビが飼育者を識別している確実なデータがあるのであれば、一度それを拝見させていただきたいところですね。
何があってもマイペースで一日中餌を食べ続けるのがミナミヌマエビであり、危険を察知したときだけ急いで、物陰に隠れてじっとしているのもミナミヌマエビです。
メダカは飼育者を識別することは出来るのか？
ミナミヌマエビが飼育者を識別するのは出来ないとの判断になるのですけど、だったらメダカは飼育者を識別できるのか？といった話になると、正直言って微妙です。
メダカの場合は、ミナミヌマエビとは異なり、小さい頃から丁寧に飼育をしていると、とにかく人になつくようになり、人の姿を見ただけで水面に上がってきて餌を食べる準備をしています。
卵の頃から飼育をしていて、3年くらい経過した室内水槽のメダカの場合はそれが顕著に出ている状態であり、かなり離れた距離から水槽の方に人が歩いてきても、いち早くそれを察知して水面に上がってきます。
メダカって案外目がいいのだとは思いますけど、脳の大きさもかなり小さいでしょうけど、知能もある程度はあるようです。
メダカは人の姿を見ただけで寄ってくるようになるのは確実。
ただ、どのような人が水槽に寄ってきても、水面に上がってきて餌を食べる準備をしているような感じですから、飼育者の顔を識別している訳では無いような気がします。
犬とか猫でしたら、匂いで飼育者を識別することも可能ですし、目も大きく耳も良い為、いろいろな情報を同時に処理できるのですけど、メダカの場合は匂いで水槽の外の何かを識別することはできません。
水槽の中から目だけを使って水槽の外にあるものを識別する訳ですから、水の中からガラスを通して人の姿を見るとぼやけて見えているでしょうし、どのように見えているのかもわかりませんが、飼育者の識別は難しいのでは無いでしょうか？
人を識別しているのか？と言えば、それは確実にしているようで、人の姿を見るたびに、メダカが急いで寄ってくる感じですから、メダカは人の姿を識別することは出来るけど、飼育者個人をその中から識別するのは難しいのでは？といった判断です。
人の姿を識別して寄ってくるだけでも、十分なついている訳ですし、卵の頃から1年、2年、3年と育ている個体ほどその傾向が強くなるようです。
もし、今後、飼育者のみを識別するメダカの確認がとれるのであれば、それをデータ化してネットで公開したいとは思っていますが、どうなんでしょうね？