最初に、ミナミヌマエビを飼育する際には、それを飼育する環境が必要になります。
ミナミヌマエビの場合は、衝動買いしてもその後も普通に飼育できますし、飽きたら完全放置でも飼育ができる事が特徴ですから、特に気にする部分ではありません。
しかし、それができるのは「屋外での飼育環境のみ」であると覚えておくと便利です。
室内の飼育施設でミナミヌマエビを飼育しようと思った場合は、必ず事前に飼育環境を用意しておく必要がありますのでご注意ください。
最も簡単な飼育方は屋外での飼育
いざ飼育を始めようとした際に、大きく分けて、室内での飼育、屋外の飼育に分けられるのですが、ミナミヌマエビの場合、最も簡単なのは屋外での飼育になります。
屋外での飼育の場合は、水と水を入れる容器さえあれば、あとは餌も水換えも必要なく、勝手にその容器の中で繁殖を始めてしまうくらい強いエビです。
最初は室内で観賞用に飼育したいと思われるかもしれませんが、いきなり用意した室内の飼育環境では、まだうまく生体が生きていける環境でない場合があります。
ミナミヌマエビを室内水槽で飼育する
室内飼育で必要な環境というのは、水槽、濾過器(ろ材)、照明、水になります。
しかし、最初のセッティングの段階では、見た目は問題なく見えても、肝心の水がまだ完成していませんから、数週間から一ヶ月くらいは、全てのミナミヌマエビを水槽に入れるのはやめておいた方が無難です。
テストパイロットと呼ばれる、新しい水槽を作るための、人柱のような扱いで、数匹のミナミヌマエビを室内水槽に投入して、その他は、屋外水槽でしばらく様子をみると良いでしょう。
屋外水槽の場合は、水槽(入れ物ならなんでもいい)と水だけあれば大丈夫です。
単独飼育か他の魚と同居させるのかを確認する
また、単独飼育なのか、他の魚やエビと同時に飼育するのかによっても、適切な環境は変わってくるのですが、大型の魚との同居は食べられてしまうので、できません。
エビというのは魚からすれば、大変リスクが少ないご馳走のようなものですから、それが同じ水槽内にいるのを見つけた場合、真っ先に食べてしまいます。
メダカやネオンテトラのような小さな魚であれば、成体になったミナミヌマエビが襲われてしまうことはありませんが、稚エビは次から次から襲われてしまうことになります。
ミナミヌマエビが増えすぎないようにメダカを同居させる
繁殖力が極めて強いため、あまりにミナミヌマエビが増えすぎると、水槽のバランスが壊れますから、増えすぎるのを防止するために、メダカなどの魚と同居させる方法も有ります。
稚エビが大量に生まれてくるのですが、片っ端からメダカが稚エビを積極的に食べてくれるようになり、その結果、水槽のバランスが適正に保たれる事になります。
ただし、最初からミナミヌマエビの繁殖目的の場合は、単独飼育にしておき、稚エビが他の魚に襲われないようにする工夫が必要になります。
ミナミヌマエビを飼育するために必要なもの(室内編)
室内でミナミヌマエビを飼育する場合は、30cmサイズ以上の水槽、エーハイム2213などの定番のろ過装置とろ材、コトブキLEDなどの照明が必要になります。
状況により、水槽台なども設置して、水を入れて、テストパイロットのミナミヌマエビを数匹入れて一ヶ月くらい様子をみてください。
ミナミヌマエビについては、それほど水にシビアになる事はありませんが、やはり室内水槽の場合は、それなりに手間隙と時間をかけて調整をしないといけません。
ミナミヌマエビを飼育するために必要なもの(屋外編)
屋外の環境にてミナミヌマエビを飼育する場合は、なんでも良いので水を入れる容器さえあれば大丈夫です。
室内環境のように照明もろ過装置もいりません。
ただ、なるべく大きめの容器でないと、水が蒸発してしまったり、夏場になると極端に水温が上がってしまい、ミナミヌマエビが茹で上がってしまう場合があります。
睡蓮鉢などのタンクメイトとしても優秀ですから、ガーデニングをされている方であれば、ミナミヌマエビをその環境で飼育しても良いかもしれません。
オススメの屋外水槽は発泡スチロールになります。
屋外水槽では、放置しておくだけで勝手に苔が沢山ついてきて、微生物も発生して自然な環境が構築されますので、何もしなくても小さな沼地のような環境が作られます。
その際に、ソイルや赤玉土などがあれば、ミナミヌマエビはより自然に近い状態で繁殖をしていくことになるのですが、発泡スチロールを水槽として使った場合は、水槽自体が足場になります。
その為、最初の苔などが全くない時点でも、ミナミヌマエビは水槽そのものを足場として使うことができますし、ソイルや赤玉土がなくても、滑ったり、足場がなくて困ることもありません。
一ヶ月もすると、屋外水槽は苔だらけになりますので、いい感じの小さな沼地状態になっているでしょう。
できれば、赤玉土は入れておいた方が、保護色にもなりますし、水質も安定して、隠れ家にもなるのでオススメです。