ミナミヌマエビのタンクメイトして、あらゆる環境で最も安定して飼育できる魚を一つ示す場合、それは同じ日本原産であるメダカである事に間違いはありません。
メダカとミナミヌマエビというのは自然での生息域も同じような環境の場所で生きていけますし、日本の四季にあふれた大変厳しい環境下でも、屋外にて普通に生きていく事ができます。
飼育をする際でも、屋外の場合は照明や濾過フィルターも必要ないですし、水替えも食べる餌すら必要のない生き物は、多くのペットの中でも他になかなかいるものではありません。
共にとても小さな生き物ですし、商業的な価値もほとんどないため、他の鮎などのように保護をされたり、個体数を増やすような活動も行われず、ひっそりと絶滅の危機にもめげず、自然の中で生きているのがメダカになります。
より汎用的な広い環境で生きていけるのはミナミヌマエビ。
ただ、ミナミヌマエビは大きな河川などでもよく見られるのですが、メダカに関しては田んぼや小川などの小さな河川で見ることが多いので、完全に生息域が被っているわけではありません。
ミナミヌマエビもメダカのどちらも同じ環境下で生きていくことができるのですが、メダカの場合は大きな河川では岸辺であってもあまりに天敵が多すぎて、ミナミヌマエビのように強く生き抜くことは難しいのかもしれません。
ミナミヌマエビの場合は、水槽などの狭い環境で飼育する場合、水温が高温になればアサッリト全滅してしまうため、なるべく水量が多い水槽で飼育するようにしておくと、不慮の事故を防ぐことができます。
メダカの中で史上最強はヒメダカで決まり?
メダカの中で・・・といってもどれも全て同じ種類のメダカなのですが、色やデザインによって、商業的な名称が異なっていることが多く、野生の黒いメダカは黒メダカ、白いメダカは白メダカ、青いメダカは青メダカと、見たままの名称がつけられて流通しています。
よって、メダカの名称でそのメダカの色が分かるといった、これも他の生き物ではあまり例がないくらいの分かりやすい状態になっているのですが、その色が異なるメダカによって、耐久性が異なることが多いのです。
一般的にはヒメダカと呼ばれるオレンジっぽいメダカが最も耐久性が強いメダカとして認識されています。
長期間にわたって最も多くの個体が流通したヒメダカはさすがに強い。
ヒメダカの耐久性能が極端に強い理由については、飼育用よりも大型魚の餌用として数多くのメダカが長期間にわたって全国規模で流通することにより、つもりつもって強い遺伝子を持つメダカの子孫が結果的に残ることになったのではないでしょうか?
短期間でより多くのメダカを生産して、なるべく死なせずに利益を出すためには、そういった強い個体を残していくようになるのがビジネスの基本です。
それとは引き換えに、白メダカ、青メダカといったメダカは耐久性能が弱い場合が多く、殆どの場合はヒメダカのようにあらゆる環境で生きることもなく、寿命もヒメダカより短い個体が多いのですが、より巨大になるのはなぜか白メダカが多いようです。
飼育するメダカに迷った初心者の方は、最初にヒメダカを購入しておけば間違いはなく、飼育に慣れてから白メダカ、青メダカといった若干高めの色違いのメダカを購入した方がよいでしょう。
どうしてもヒメダカ以外の飼育がしたい場合は、黒メダカと呼ばれている野生の姿のメダカにしておけば、ヒメダカの次くらいに耐久性能があります。
宇宙メダカもヒメダカだったのをご存知ですか?
実際に、国際宇宙ステーションISSにてかつて飼育されていたメダカの関係者ではないので、内部の詳細まではわからないのですが、その際のメダカは全てヒメダカだったと記憶しています。
メダカを連れて行くだけでも、高額な費用が発生する宇宙に連れて行くメダカですから、耐久性能については最も重要視されているであることは直ぐに予測ができるのですが、もし黒メダカが強いのであれば、黒メダカが宇宙にいっていたのではないでしょうか?
ISSに設備やメダカを運ぶ費用は桁違いに高いですから、万が一死んでしまったりしたら、その際の損失は計り知れませんし、容易に打ち上げもできないので失敗は許されないのです。
ISSの中でメダカを繁殖させる実験がされていて、実際に宇宙でメダカが卵を産卵をして、その卵から孵化したメダカのことを宇宙メダカと呼ぶらしいのですが、私は現物の宇宙メダカの飼育をしたことがないので、詳しいことまでは分かりません。
確か、この際のメダカたちが、史上初の地球外での地球内生命体の誕生だったような記憶があり、六本木ヒルズで公開されていたような記憶もあるのですが・・・。
科学者や専門家を交えて、最も耐久性能が高いから採用されたであろうヒメダカですし、実際にあらゆる環境化で耐久性能が高いため、今後も、他のメダカと比較してもヒメダカが最も強い個体であることには変わらないでしょう。
強い白メダカの誕生を目指してヒメダカとの掛け合わせ。
今後、強い白メダカの誕生を目指して、ヒメダカとの掛け合わせを行っているのですが、流石にメダカの寿命を調べるには数年間単位の時間がかかりますので、気を長くして毎回新しいメダカの稚魚が生まれてくるのを楽しみにしているところです。
メダカ自体が、適切な飼育をすれば5年ほどいきますので、強い白メダカの誕生をさせるためには、何年間にも渡って、掛け合わせで繁殖をさせていかないといけません。
それなりに時間がかかりそうですが、別に単純に繁殖させて残った強い白メダカの個体を更に選別すれば良いので、なんとか手間暇かけてやってみたいと思っています。