先日、今年からメダカの飼育をしている人がいて、最初は何度もメダカが全滅をしていて苦戦をしていたんですけど、その後に大量の卵を産卵できる安定飼育可能な状態になり屋外で繁殖をして喜んでいたんですが、100匹以上の稚魚が2匹しか残っていない?
あれだけ沢山の稚魚がいたのに何故2匹しか残っていないのか?、水質が悪いのか?エサのやり方が悪いのか?、屋外なら放置飼育で大丈夫ではなかったのか?、等、色々と質問をされたんですけど、これもよくある稚魚の育成に失敗するパターンの一つです。
原因として、容量的に十分な水量の水槽を使っているので、別に水質が悪化しているわけではなく、エサのやり方が悪いというわけでもないのですが、一部の稚魚が他の稚魚をエサとして襲いまくって食べてしまったことにより、100匹が2匹になった訳です。
100匹以上いた筈のメダカが2匹しかいない理由。
メダカは自然界の様は広い場所とは異なり、狭い閉鎖空間である水槽で自然界ではありえないような大量の稚魚を育てていると、その稚魚の中で一部異常に成長が早い個体が必ず生まれてきますので、これがエサを独占して食べていき、ぐんぐん成長します。
それで、あっという間に他の稚魚の数倍の大きさまで成長をしていくんですけど、そうなってくると、他の稚魚が全て餌になってしまいますし、水槽ようなの狭い閉鎖空間では、他の稚魚は逃げ場がなく、所狭しと餌になる他の稚魚が泳いでいる状態です。
メダカには人間のような倫理観、道徳観、それらを考えるような知能はありませんから、自分の口にはいる動くものは全てエサとして認識しますし、そのエサとして認識した稚魚が大量に周辺を泳いでいたらどう考えるか?、当然、襲いかかって食べますね。
どうすれば稚魚をより多く育てることが出来るのか?
生まれた稚魚をより多く、安全に育てる方法はとても簡単で、毎日大量のブラインシュリンプを孵化させて、それをエサとして広くて浅い水槽で育てている稚魚に与えていればガンガン成長をしていき、共食いも最低限にすることが出来生存率が高くなります。
しかし、ブラインシュリンプを毎日孵化させるのはとても大変で、やってみれば分かりますが、コストも掛かりますし、付加させるのに24時間が必要なこと、孵化したブラインシュリンプと卵の殻を分離するのが面倒ですし、水槽に入れるのも大変なのです。
なので、ブラインシュリンプをメダカの稚魚に毎日与えている人って、業者の人とか、インペリアルゼブラプレコ等をメインで繁殖させていて、それで余ったブラインシュリンプをついでにメダカの稚魚の与えているって人が大半でしょうから、面倒なのです。
定期的に水槽を確認して大きな稚魚を他の水槽に移動。
ブラインシュリンプを稚魚の餌として大量に毎日与えていると、最大のメリットは稚魚の生存率が高くなることもあるんですが、稚魚が同じくらいの大きさで成長をしていきますから共食いの状態を最低限度に抑えることが出来るという、メリットがあります。
しかし、それは普通の人には難しい作業なので、どうしても人工の粉末エサをつかうか、屋外で放置飼育するかになりますから、この場合は、定期的に稚魚の水槽を確認して、大きな体の個体を他の水槽に移動させていけば、今後の共食いの被害を防げます。
一度、他の稚魚を襲って食べる快感を覚えた稚魚は学習してしまい、その後は更に積極的に他の稚魚を襲って食べるようになりますから、更に体の成長速度が早くなり、他の稚魚がいなくなりますから、そういった個体を隔離しながら、稚魚を育てていきます。