春から秋にシーズンかけて、その環境さえ安定していれば毎日大量の卵を産卵するメダカですから、管理者が卵を捕獲して孵化させれば、1シーズンで爆発的に増やすことが出来ますが、やりすぎてしまうと翌年からメダカが増えすぎて困る状態になります。
それでも、うまく管理をすれば、常に満足できる個体数を容易に飼育できますし、メダカが欲しい人がいればプレゼントも出来ますし、屋外でのビオトープを楽しむ場合、白メダカが居れば緑がさえますので、特に白メダカは増やしても引き取り手が多いです。
しかし、繁殖専用の水槽ならべつですが、水槽内で通常に飼育しているメダカの卵を増やす場合、スポイトで卵を捕獲すれば大変便利なので、スポイトで卵を捕獲していくんですが、よく相談されるのがスポイトでメダカの卵をうまく吸い込めないという悩み。
メダカの卵をスポイトで簡単に捕獲する方法。
実際にやってみると分かるんですが、慣れていない時は、水槽内のウィローモス等にメダカが産み付けている卵をたくさん見つけて、スポイトでそれを吸い込もうとしても、全然スポイト内に卵が入ってこないので、何度もやっていると本当にイライラします。
メダカが水槽内で産卵をするシーンを見てみれば分かりますが、お腹に20個前後ぶら下げている卵を何度もウィローモスやマツモ等の水草に思いっきりこすりつけて産卵をするんですけど、そこまでやらないと卵がお腹から離すことが出来ない訳なのです。
そうやって強力な接着剤のようなもので、メダカの卵はウィローモス等に産み付けますので、産み付けてすぐの状態の場合はスポイトで吸い上げようとしてもアロンアルファで水草にくっつけられているような感じで、全く吸い込めないので困ってしまいます。
メダカの卵は孵化寸前なら水草から簡単に外れます。
その理屈がわかればとても簡単な話なんですが、メダカの卵は産み付けられた時点では強力な粘着力で水草などに付着しているので、簡単に取れない状態になってたり、他の親メダカが卵を襲って食べようとしても、簡単に食べれない状態になっています。
しかし、メダカの卵は2週間前後で孵化するんですが、産卵から時間経過に合わせて粘着力がだんだん弱くなってきてしまい、孵化する寸前になると、ちょっと水流が発生しただけでもポロッと簡単に卵が取れる状態になりますので、この時に吸い込めばOK。
最初はメダカの卵は透明に近い状態ですが、2週間後の孵化寸前になってくると、稚魚の両目がはっきりと識別できるようになり、卵の中でピクピク動き始めますので、稚魚の両目が識別できる状態であれば、もうそろそろ孵化をする寸前になるという訳です。
慣れてくると簡単にスポイトで吸い込めるので面白い。
最初は、産みたてのメダカの卵をスポイトで吸い込もうとしていて、何度やっても全然卵を吸い込むことが出来ず、イライラしてスポイトを放り投げてしまうかもしれませんが、孵化寸前の卵であれば、簡単にスポイトで吸い込めますので、以降は本当楽です。
後、産み付けられたばかりの透明な卵は放置していて、稚魚の両目がはっきりと識別できる孵化寸前の卵を適当にスポイトで吸い込んで、他の容器に移動するのを繰り返すだけなんですけど、次第にあまりに卵の数が多くなると、それも面倒になってきます。
結局、一番効率が良いのが、水槽内にウィローモスを入れておき、それに毎日メダカが卵を産み付けていき、ウィローモスもすごい勢いで成長をしていきますので、定期的にウィローモスごと引きちぎって、他の水槽に卵を移動させれば10秒位で終わります。
メダカの卵を効率よく採取する方法としては、シュロ等が便利ですし、専用の産卵床なども売られていますが、ウィローモスを使うと効率がよく、成長しながら卵を保護して生きますので、週末などに適当にちぎるだけで卵を纏めて捕獲できるので便利です。