日本に元々生息しているメダカや鯉、フナ等の魚であれば、夏場に干上がらないとか、冬場に完全に凍結しない等の、ある程度の水量があれば屋外の水槽や池で殆ど放置飼育ができますので、庭のビオトープや池等でメダカや鯉を飼育している人も沢山います。
それで、よく相談されることがある問題としては、野鳥のサギにメダカや鯉が襲われてしまって全滅したのですが、それを防ぐことが出来ないのか?といった深刻な内容で、毎回、メダカや鯉、金魚の飼育をしてもサギに襲われて全滅してしまうという事件。
これって犯人が人間であれば、警察に相談をすることもできるのですが、加害者が野鳥のサギになりますので警察では対応ができず、野鳥は法律で保護されていることや、住宅地では散弾銃の仕様も禁止されていることから、反撃すら出来ないジレンマです。
屋外飼育しているメダカや鯉がサギに食べられて絶滅した話?
先ずですね、屋外で飼育している魚がメダカの場合、大型の野鳥であるサギに襲われて食べられてしまうということはありえませんので、もし、メダカが水槽からいなくなったのであれば、それはサギが原因ではなく、ヤゴやタイコウチ等が原因になります。
また、メダカが生存できないような農薬などの薬品が水に入ってしまうなどは、ビオトープをやっていて害虫予防で農薬を散布しているのであれば、簡単に全滅してしまいますので、サギが餌として認識する魚は最低でも金魚以上の大きさが必要になります。
サギって写真で見るとそれほどではないのですが、実際には相当大きな鳥ですから、メダカを餌として認識することはなく、ペリカンほどではありませんが、ある程度大きな鯉も捕食してしまうとは言え、巨大化した錦鯉であれば、流石にサギでも無理です。
錦鯉は大きく成長をすると天敵は熊か人間のみになります。
確かに、野鳥の中でもサギは相当大きな鳥ですから、金魚や鯉もパクっと食べてしまうんですが、流石に大きく成長をした錦鯉を襲うことは出来ず、逆に体当たりをされて大怪我をしかねない位ですから、成長した錦鯉がいなくなるのであれは別の問題です。
それで、錦鯉がいなくなる=食べられた場合、日本国内であれば熊位しか1メートル前後に成長をした大きな錦鯉を襲って食べる野生動物は存在しませんので、付近で熊が出没をしているかを確認するんですけど、普通は熊が住宅地に出没することは無いです。
結局、錦鯉が死んだ場合は大きな体は簡単には微生物に分解されないことから死体が長期間池の底で確認できる訳ですが、完全に姿が見つからない場合はほぼ間違いなく、人間が盗んだ可能性が高いので、この場合は警察に相談をして解決するのがお勧めです。
メダカや大きな錦鯉は流石のサギでも捕食することは出来ない?
1メートル位に成長をした錦鯉を網で捕まえて移動させた事がある人ならご存知でしょうけど、凄まじいパワーがありますので、熊か人間しか襲って捕獲することは出来ませんし、錦鯉に関しては、音を立てずに簡単に盗む方法があるので犯人は人間ですね。
また、メダカの場合は逆に5cm以下と大変小さいですから、サギの細長い口で口で捕まえるのは不可能ですので、ドジョウや金魚位の10cm位の大きさの魚を餌として認識して襲うことから、メダカが池やビオトープからいなくなった原因はサギではないです。
日本庭園とか富裕層の自宅の大きな池で、なんの野鳥対策もなく錦鯉を飼育できるのは、成長をした錦鯉には天敵がいないからであり、アレが金魚であれば速攻で野鳥が襲撃をして全滅をするわけですから、錦鯉がサギに襲われったって話はおかしい訳です。
まあ、錦鯉も10cm位の金魚くらいの大きさの子供であれば、サギに襲われることはありますので、ネットなどの対策が必要になりますが、錦鯉は個体によっては裏ルートで高額で取引されることから、先ずプロの窃盗団が盗んだと判断するのが妥当ですね。