室内で飼育している水槽とは異なり、屋外で飼育している水槽というのは、何もしなくても太陽の光で自然な環境が勝手に出来上がりますから、そのまま放置飼育が可能になるといったメリットがあるのですが、それに比例して数々のデメリットがあります。
基本的な話として、自然界ではメダカやミナミヌマエビが安定して生息できる水場というのは、他の生き物にとっても快適な場所である事が多く、そこを狙ってトンボがやってきてヤゴが水槽の中に侵入してくる事もあります。
空を飛翔してくる生き物の場合は、地上を移動してくるカエルなどとは異なり、機動力がかなり高い為、一度狙われるとその屋外水槽は何度も狙われる事になりますから、飼育者の方が気が付いた頃には手遅れになっている事もあるのです。
室内環境の水槽ではありえないのですけど、屋外水槽の場合は、空を飛翔してくる厄介いな天敵について十分な注意と対策が必要になります。
その天敵は空からやってくる?メダカを襲う鳩の大群に要注意。
屋外水槽に侵入してくる最も有名な害虫は蚊になります。
その蚊と比べるとトンボの方が飛翔能力が高い為、より広範囲を移動できたりするものなのですが、所詮はトンボも昆虫ですから自ずと限界があるので、トンボがいないような地域でしたら特に問題になる事はありません。
しかし、鳥になると昆虫と比較すると格段に知能や飛翔能力が高くなり、いろいろな場所から飛翔してくる事になりますから、1度でも鳥に目をつけられてしまうと、その後は何度も執拗に狙われる事になります。
その中でも、最も厄介なのが鳩になり、鳩はかなり記憶力が良くて位置や方角も覚えるくらい知能が高いですし、一匹の鳩に目をつけられるとその後は仲間を連れて大群でその場所にやってくる事になります。
屋外水槽で安定した環境というのは、その鳩たちが最も好む場所であり、上空を飛翔しながら気になる水場を見つけると、その後は集団でそこにやってきて好き勝手な行動を始めるのですが、これがメダカにとっては致命的な問題になる事があります。
鳩は直接メダカを食べないけどメダカがショック死します。
一見、鳩は魚を積極的に襲うサギのようにメダカを襲ったりしないのでは?と思う方も多いかもしれませんが、実際に鳩が屋外水槽のメダカを襲って食べる訳ではありません。
鳩というのは、大抵がペアで行動していることが多く、その集まりが群れを作ってあちこちを飛び回りつつ自分たちが安全に生息できる場所をみつけては、大群でその場所に定期的にやってくるのが普通です。
そのため、一度でも目をつけられてしまった屋外水槽というのは、鳩の水場になることが多いのですが、その場合は鳩が集団でやってきて屋外水槽の水を飲んでいるだけですから、メダカに害が出る訳ではありません。
ただ、鳩が屋外水槽付近にいるのを見つけた場合は、急いで対策をする必要がありますし、鳩が屋外水槽にやってくることにより、その水槽に悪影響が発生する要因を作っていることにもなります。
それが何度も続くことになると、メスの前で調子に乗ったオスの鳩が勢い良く集団で何度も屋外水槽にダイブして暴れるような状態になり、そうなると小さな屋外水槽のメダカたちはショック死をしたり、水槽の外に放り出されたりすることになります。
屋外水槽の周辺は水浸しになり、大量の水がこぼれてしまう状態になりますから、ベランダなどで飼育をしている場合でしたら、それは悲惨な状態になります。
鳩に水槽が襲撃されてもミナミヌマエビなら問題はありません。
ミナミヌマエビに関しては、鳩がやってきてもあまり影響がないようですが、メダカの場合は何度も大きな鳩が水槽にダイブを繰り返すようになると、屋外水槽全体に悪影響しかありませんから、そのような光景を見つけたら早めに対策をするのが一番です。
そのまま放置しておくと、その後も鳩が集団でやってくるだけでなくて、その屋外水槽の周辺を拠点にして集団で活動するようになりかねませんので、そうなってからでは駆除にかかるコストも費用も大変大きくなります。
鳩が屋外水槽の周辺を拠点に集まるようになると、凄まじい糞害やダニやウイルスなどのリスクや問題も発生しますので、鳩が屋外水槽付近にいるのを見つけた時点で速やかに駆除をしておくことをお勧めいたします。