メダカやミナミヌマエビの飼育をしていて、安定して繁殖まで行える様になると必ず発生するのが水槽が足りなくなるといった状況であり、これに関してはどれだけ大規模な水槽器具があったとしても、必ず発生する問題になります。
別に、メダカとかミナミヌマエビに限った話ではないのですが、どの様な魚やエビであっても、安定して飼育ができている状態であり、そこで繁殖が行われている様な状況の場合は、生存率が高いほど水槽が早い段階で足りなくなります。
飼育できる個体数と種類は管理者の能力に依存します。
ですから、水槽を使った生き物の飼育というのは、飼育者がどれくらいの個体数を飼育したいのか、どれくらいの個体数を飼育できるかといった話になりますので、それに合わせて飼育することができる個体数や飼育できる種類が決まることになります。
30cm水槽しか用意できない人であれば、100%の確率でアジアアロワナの飼育をすることは出来ませんし、予算が10000円しかない人も大型で高額な設備が必要になるアジアアロワナの飼育をすることはできないのです。
例えば、1匹20円前後のホームセンターのメダカを購入するのとは訳が違いますので、予算が10000円程度では1匹5万円から300万円前後で取引されているアジアアロワナの場合は購入することすら出来ません。
60cm水槽も1本だけなら楽であっても増えてくると大変。
最初は60cm水槽1本から飼育を始めた人であっても、それが順調に進んでくると、もっと水槽を増やしたいとか、もっと飼育や繁殖を楽しみたいといった状況になることが多いのですが、その場合は単純に水槽を追加することになります。
ただし、60cm水槽を1本設置するだけでも大変な狭い日本の間取りの場合は、更に2本目、3本目といった感じで水槽を追加する場合は、その時点で水槽専用の部屋が必要になると思っておいが方が無難です。
また、水槽を追加する場合はその飼育にかかる手間暇も合わせて倍々ゲームの様に増えていきますから、水槽が増えるほど日常的なメンテナンスにかかる時間も増えていきますので、週末は1日水槽のメンテナンスに使うことも珍しくなくなります。
水槽を追加したことによって全てを手放してしまう人もいるのです。
60cm1本だけだったらそれほど面倒でなかった飼育にかかる手間に関しても、それが2本、3本と増えていくことによって、管理者の負担も増大していきますから、それを考えると普段から忙しい人であれば安易に水槽は増やさない方が良いことになります。
部屋に水槽だがあると精神的に安定するとか、リラクゼーション効果がある話は有名ですが、それは単に水草水槽などを眺めているだけの人のことであり、その水槽を管理する人の場合は、その管理者に合わせた限度というものがある事を忘れてはいけません
毎週の水換えとか、濾過フィルターのメンテンスとかを全ての水槽に行っていると、それだけでも本当に大変になり、結局は嫌になってしまって水槽全てを手放してしまったといった人も決して珍しくはないのです。
水槽を安易に増やす前に今ある環境でうまく飼育する事を考える。
メダカとかミナミヌマエビの飼育を始めてきて、それにだんだん慣れてくるともっと水槽を増やしたいとか、もっと沢山の個体を繁殖させたいといった気持ちになるのは当然の話です。
水槽をどんどん増やしていくと、次第に自分で管理できる限界を超えてしまっていることも多い上に、当事者はそれに全く気がつかないといった状況になることも多い為、初心者の人が慣れてきた頃によく発生する問題が水槽の増やしすぎになります。
誰も注意してくれる人が周辺にはいませんし、自分でも全く自覚症状がなく、とにかく水槽をたくさん増やして、より多くのメダカやミナミヌマエビを飼育繁殖させるといった目的だけが優先されてしまうとこの様になります。
しかし、飼育できる個体数というのは完全に飼育者に依存するものですから、限度を超えた様な飼育ができる訳もなく、ある時を境にして一気に飼育や繁殖の熱が冷めてしまって、その後は完全放置状態になり、結局は全ての水槽を処分してしまうことにもなりかねません。
そうならない様に、水槽を増やしたいと思った場合は、今ある環境で工夫してから飼育をする様にしておき、限界を超えてしまう様な水槽飼育をしない様に、その都度注意をしながら普段の水槽飼育を楽しむことがお勧めです。
もし、最初から水槽を増やしたいと思うのであれば、上下に水槽が置ける水槽台を要しておき、最初は冗談だけに90cm水槽を設置されておいた方が良いかもしれません。
90cm水槽の二段構えになると、相当な余裕がありますので、早々水槽を追加したいといった気分にはなりませんし、60cm水槽と比べて水換えも最初から大変ですから、多分これ以上水槽を追加したいとも思わないでしょう。