ミナミヌマエビやメダカの飼育をしていると、場所さえあれば無限に低コストで設置可能な屋外水槽とは異なり、室内に設置している水槽の場合は様々な制約が発生してきます。
そのため、室内水槽特有の制約の中で、多大なコストを導入してでも、どうしても新規で水槽を追加しないといけない状況になる事があります。
早い話が、室内水槽の場合は水槽を追加する必要になっても、置き場所の確保やろ過フィルターの用意、水槽の用意、金銭的コスト的な問題があり、水槽を容易に追加することは金銭的に余裕がある人しか出来ないのです。
最近で価格が安くなったとしても、それを導入するにも維持をするにも、最もコストがかかる飼育器具である水槽クーラーを設置している場合は、その状況がさらに過酷になりますので、どうしても追加が難しいことになります。
水槽が必要だからとポンと6万円くらいのお金をだせて、水槽セット一式を買い、それを好きなだけ追加することができる場所を確保することが出来る人は、それほど多くはないのです。
どうしても追加で水槽が必要になる状態とは?
室内水槽でエビやメダカなどの魚を飼育していて、追加で更に水槽が必要になる状況というのは、殆どのケースで稚魚や稚エビを繁殖する為に、親の個体や他の生体と隔離しないといけなくなる状況ではないでしょうか?
メダカなどのように、自分たちの産んだ卵や稚魚を平気で食べてしまう魚は多いですし、稚エビに至っては、あらゆる魚から捕食対象にされてしまいますから、60cm規格サイズ程度の水槽でそれらを飼育していると、あっという間に食べられてしまう事になります。
※シクリッドなどは稚魚を親が守りますので、メダカなどは異なる状態になります。
その為、飼育者が気がつかないうちに卵を産んで稚魚や稚エビが沢山生まれていたとしても、それらを直ぐに食べてしまう魚やエビがいた場合は、いつまで経っても水槽の中で新しい命が誕生しないのです。
屋外水槽の場合は、60cm規格水槽程度の大きさであったとしても、睡蓮やホテイアオイが沢山水面に浮かんでいたり、水中でマングローブのような自然の要塞を作っている事が多いので、稚魚や稚エビも一定確率で生存できます。
しかし、余程水草で入り組んだデザインの水槽で飼育している場合以外は、稚魚や稚エビが隠れる場所自体がありませんから、あっという間に食べられてしまうのです。
室内水槽で稚魚や稚エビを繁殖させたい場合はお手軽サテライト!
繁殖を望まない飼育方法の方であれば、別に良いのでしょうけど、繁殖させたい方の場合は、そうはいきませんので、室内で稚魚や稚エビを繁殖させる方法といえば、お手軽隔離水槽であるサテライトになる訳です。
サテライトとはスドーという会社が開発した画期的な外掛水槽の事であり、ろ過フィルターや照明などの追加が全く必要なくて、現在飼育中の水槽の縁に引っ掛けるだけで、その水槽の水を使って小型水槽を追加できるプラスチック製の水槽です。
ですから、追加で水槽が必要になり、それが60cm規格水槽で飼育できる稚魚や稚エビの隔離用であるなら、サテライトが最も低コストで安心できる追加水槽になるのです。
アジアアロワナとか古代魚などの大型の魚の稚魚隔離用水槽としては、そのサイズからサテライトは適切ではありませんので、大型魚の場合は60cm規格水槽そのものを隔離用としてください。
しかし、ここで困った事があります。
サテライトがいいというのは分かったのですが、ホームセンターに行ってみたら、サテライトの種類が3種類から5種類くらいあるので、どれを購入すればよいのか分からないといった話ですね。
熱帯魚専門店でなくても、大抵はサテライトは3種類はおいていますので、どれを購入したらよいか分からないと、そこで困ってしまう事になりかねません。
サテライトのついては、これを購入すれば万能という訳ではありませんので、どれを購入すればよいという訳ではありませんが、水槽の大きさや隔離する魚やエビの大きさや種類によって適切な選び方をするとよいでしょう。
次回では、サテライトの選び方についてご説明したいと思います。