一年前に孵化したメダカの稚魚も、現在では既に親メダカ達と同じくらいの大きさになっており、同じ水槽で飼育をしているとどれが一年前の親個体で稚魚だったのかの見分けもつかないほど、立派に成長をしているメダカの姿がそこにあるはずです。
そして、その稚魚だったメダカが成長をした今年、既に暖かくなって産卵活動を始めている訳なのですが、よく見ると何故か全くといっていいほど成長していないメダカが必ずいて、他のメダカは3㎝を超える大きさになっているのに1㎝前後の体長です。
全然成長していない謎のメダカは、必ず毎年一定の割合で発生していて、本当に大きさがやたら小さくてこれで大丈夫なのか?、と不安になってしまいそうなのですが、このように全く大きくならないメダカを見たら誰でも疑問に思うは当然ですね。
大きくならないメダカの謎と個体差の関係。
基本的に水槽内で飼育しているメダカは、そのメダカたちの遺伝子を付け継いだ稚魚しか誕生しませんから、親が普通のメダカであればその子孫も普通のメダカになるはずなんですけど、大量に繁殖をしていると色々な稚魚が誕生するのがメダカの特徴です。
これは、一匹のメダカが毎日10個以上の卵を産卵するメダカの特徴とも言えるんですが、自然界で天敵に襲われることを計算して産み付けられる大量の卵を飼育者が意図的に隔離してから孵化させていると、相当な数の稚魚が誕生していきます。
その際には、偶然、親の個体とは異なるようなメダカの稚魚も誕生するわけで、ダルマメダカ等はその典型的な奇形のメダカを意図的に更に奇形にして体を短くしたメダカであり、体が短いメダカや成長速度が遅いメダカが誕生しても不思議ではないのです。
1年たっても1㎝くらいの大きさしかないメダカは別にダルマメダカのような奇形ではないのですが、成長速度が遅いか一定以上の大きさには成長しないのか、そのどちらかの資質を持っているのは間違いないので、隔離して育てて見る価値はあります。
豆柴のようなマメメダカを作ることは出来るのか?
柴犬の種類で、最近では小さな豆柴といった一回り以上小さな柴犬が人気になっていて、市場でも高値で取引がされていますが、この豆柴と言うのは正式な犬の品種ではなくて、単に小さな柴犬同士を交配されて、体の小さな子孫を生み出している犬です。
その為、遺伝の法則に基づき、先祖返りをして元の大きな個体に柴犬になってしまう個体もあるらしいのですが、小さな柴犬は狭い住宅事情の日本では結構歓迎されていることが多くてだったらメダカでもマメメダカのような品種があれば需要もありそうです。
実際に成長しても1cm程度の大きさにしかならないマメメダカを生み出すことが出来るのかと言えば、正直言って難しい事情があるのも事実なので、その理由としてはこのような成長しないメダカは3倍体ではありませんが繁殖能力がない事が多いからです。
全く大きくならなメダカは繁殖能力がないことが多いのです。
これが柴犬とメダカの違うところで、いくら小さくて成長しても1㎝位にしかならないメダカが生まれても、産卵活動をしないのであれば、その個体1匹のみで全てが終わってしまいますので、それでは小さなメダカを作ることが出来ません。
何度もメダカの飼育と繁殖を繰り返していくと、小さくても繁殖できる能力があるメダカが誕生してくるかもしれませんので、よろしければ小さなメダカが誕生したらその小さな個体だけを隔離して大切に育てていけば、マメメダカが誕生するかもしれません。
よろしければ、これからメダカの産卵シーズンなので、稚魚が孵化してから数ヶ月は経過しないと小さくて成長しないメダカを判別するのは難しいかもしれませんけど、とても小さなマメメダカの誕生を目指して、今から繁殖をさせていきましょう。