以前から問題になっていた、中国原産のオオサンショウウオと日本原産のオオサンショウウオの交配種が国内で大量に増えている件ですが、やっと政府が中国原産のオオサンショウウオを特定外来生物に指定するそうです。遅すぎる対応に役所仕事を感じます。
何でも、広島県のオオサンショウウオが生息する河川の調査を行ったところ、80%の個体が中国原産のオオサンショウウオとの交配種だったらしく、日本原産のオオサンショウウオは20%しか確認できなかったとか。このままでは絶滅してしまうって状態。
なんで?、こんな状態になっているのかと言えば、誰かが中国原産のオオサンショウウオを河川に放流して、その個体が日本原産のオオサンショウウオとペアになり、産卵をして個体数を増やしていき、逆に日本原産のオオサンショウウオの個体数が激減。
中国原産のオオサンショウウオが特定外来生物に?
中国原産のオオサンショウウオは日本原産よりも最大で2倍ちかく体が大きく、成長も早く凶暴ですので、日本原産のオオサンショウウオの巣穴を狙って攻撃した後、巣穴を乗っ取ります。巣穴を無くした日本原産の個体は餌も取れなくなって死んでいきます。
オオサンショウウオって大きな巣穴を作って、その中でじっとしつつ、近くに獲物がきたらガブッて攻撃して一気に吸い込んで食べます。動きが遅く体が大きいオオサンショウウオにとって、巣穴はとても大切で、産卵の時にも巣穴が必要になる訳なのです。
中国原産のオオサンショウウオは戦闘力が高い為、日本原産の個体が良い場所に巣穴を作って生活をしていたら、そこを襲撃して追い出しつつ巣穴をそのまま乗っ取ってしまいます。オオサンショウウオの世界には法律などはありませんので、弱肉強食の世界。
日本原産のオオサンショウウオは特別天然記念物。
中国原産のオオサンショウウオ、その交配種の個体が特定外来生物に指定されたことにより、生きたままの輸送や売買、飼育などができなくなりますし、見かけたら駆除することも可能になるのですけど、一般人からみたら見分けるのが相当難しいでしょうね。
特別天然記念物である、日本原産のオオサンショウウオは捕獲したりすることはできません。法律で罰せられます。それとは逆に中国原産の個体、その交配種を捕獲することは可能なのですが、生きたままの輸送は禁止。専門家でないと対応できない事案です。
そもそも、普通の人には見分けることも困難で、普段は目につかない生物ですから、政府や自治体が主導となって、一斉に駆除をしていく対応をするしかなさそうです。しかし、遺伝子汚染、日本原産個体の絶滅危機等、これらは全て放流した人が原因です。
遺伝子汚染問題と漁業の商業的放流はどうなの?
今回、中国原産のオオサンショウウオ、その交配種が問題になっているのは、中国原産の個体が攻撃性が高く、体も大きいことから、日本原産の個体を絶滅させてしまう可能性が高いって問題ですが、このままでは本当に日本原産のオオサンショウウオが絶滅?
日本の全国の河川では、漁業権等の権利が発生していて、漁協などが外来種の魚とか、日本固有種でも他の地域の遺伝子を継承した魚を大量に放流して、ビジネスとして遺伝子を推進する活動を行っています。これについて、なんの問題にもなってない現実。
中国原産のオオサンショウウオについても、商業的な利益になるのであれば、日本中で積極的に放流がされていた可能性だってある訳で、色々な矛盾点が発生していますね。商業的な価値がないメダカについては悲惨な状態になっていても誰も相手にしません。
メダカは地域では固有の遺伝子を持つ個体が絶滅していたり、絶滅の危機に瀕しています。日本全国の遺伝子汚染問題については、全体で対策をして固有種を守るような政治活動がされればよいのですけど、政治家は裏金、脱税、国民への増税だけですからね。