ミナミヌマエビの飼育をしていると単独飼育だけではなく、メダカなどの小さな魚や、ヒメタニシ、ピンクラムズホーン等の貝類と同じ水槽で飼育する状態になることがあります。殆どが、ミナミヌマエビだけの単独飼育は行っていないのではないでしょうか?
ミナミヌマエビの単独飼育水槽では、水槽の底面あたりにしかエビが集まりませんし、水草を程よく植えていないと、水槽の中がなにもいない状態に感じてしまって寂しく感じることになりますからね。
エビと魚、貝の組み合わせはとても良い組み合わせですから、うまく飼育が出来てる際には、観賞用としても優れた効果を発揮してくれますが、稚エビは魚に食べられますから、レッドビーシュリンプ水槽ではあまり見かけられません。
商業的な価値があまりないとされる、ミナミヌマエビだからこそできる、メダカやタナゴとの水槽内の同居ですし、それでも個体がある程度は増えていきますから、恐るべし生命力といったところでしょう。
ミナミヌマエビだけが死んでしまう理由と謎|水槽の魚は元気。
稀にこの状態でミナミヌマエビだけが、突然死んでしまう状態になることがあります。
他のメダカなどの魚は、いつも通りに水槽の中を泳いでいますし、ヒメタニシなどの貝に関しても、普通に生きている状態で、なぜか、ミナミヌマエビだけが死んでしまうといった現象です。
この原因については、正直言えば、個体差や環境の問題に強く依存することですから、どのような状態でも、必ず共通する解決方法があるわけではありません。
ミナミヌマエビにしても、遺伝的に強い個体であり、その環境に馴染んである個体であれば、ドブの水ですら、平気で繁殖しているくらい強い生命体です。
しかし、水槽内で特製の生物だけが死んでしまう状態、特定の水草だけが枯れてしまう状態というのは、水質に問題があることが多いようです。
その原因で最も大きいのが人工餌のやりすぎによる水質の汚染。
ミナミヌマエビというのは、基本的に餌を与えなくても、普通に繁殖を続けていけるくらい強い生体ですが、餌をやりすぎてしまって、水質が極端に汚染されてしまった状態では最も弱い生体になるのです。
人工餌などの、タブレット状の餌の脂分が水の中に大量に溶けてしまったなど、自然界では発生しない悪条件が揃うと、エビはあっさりと死んでしまいます。
逆に、貝はそれで異常繁殖を繰り返すようになり、同じく水の汚染に弱い魚が大量死を始めるのは、エビが絶滅した後になります。
エビは科学系の薬品や人工的な汚染にとても弱い生体。
自然にある、餌だけを与えていると、恐らくはミナミヌマエビだけが、水槽内で突然死を始めることは殆どないでしょう。
そうなると、毎日、ブラインシュリンプを湧かして、水槽内の魚に生きた餌を与えないといけなくなり、大変なコストがかかってしまいます。
ブラインシュリンプを毎日魚に与えている人は、ブリーダーなどで、商業的価値のある魚の稚魚を育てている方か、研究者の方くらいではないでしょうか?
放置飼育の屋外水槽ではミナミヌマエビだけの突然死はあり得ない。
餌も殆ど与えずに、太陽の光を浴びている屋外の水槽では、メダカなどの魚と同時に飼育しているミナミヌマエビだけが突然死を始めることはまずありません。
そのミナミヌマエビだけの突然死が、室内水槽だけでのみ発生している理由を考えれば、原因や対策法などの答えはある程度わかってきます。
ミナミヌマエビだけがいきなり死に始めた場合は、まず、その水槽全体で餌を与えるのを中止しておき、それから水換えを、少量で数日間繰り返していくと、見えない水の中の汚れが改善されていくはずです。
基本的には、ミナミヌマエビが死に始めたら、水換えを控えめに時間をかけて行うと良いでしょう。
逆に、魚だけが死に始めてしまって、ミナミヌマエビだけが元気な場合は、恐らくは大半は餌を与えていないことが原因であり、水槽内に魚が食べれるような餌が自然発生しない状況です。
その場合は、エーハイムオートフェーダーなどで、少量の餌を自動的に与えるようにすると良いですね。