誰でも簡単に飼育する事ができて、誰にでも簡単に増やす事ができるミナミヌマエビですが、単独飼育をしている場合は、その増える個体数の数といえば半端ではありません。
特に安定した広さの屋外水槽で、夏場にミナミヌマエビの単独飼育をしている場合は、本当に驚くくらいの個体数が増えていますから、その後の管理とかに困る事になるのでは?と考えてしまうくらいです。
春先に発泡スチロール水槽を用意して、数匹のミナミヌマエビを入れて放置していたら、夏が終わる頃にはとんでもない大群になっていることなどざらにあります。
ここで疑問になるのが、大量に増えるミナミヌマエビの個体からレアな個体を選別して、レッドビーシュリンプのような独特の模様を持っている個体を生み出す事は出来るのか?といった素朴な疑問です。
レッドビーシュリンプも元々は見た目が結構地味なエビだった。
見るからに派手な紅白模様で有名なレッドビーシュリンプに関しても、元々はもっと地味な色で、縞々模様も現在の流通している個体の様にハッキリとしていた訳ではありませんでした。
本来の野生のビーシュリンプというのは、ミナミヌマエビよりも黒と白の模様がかかっているようなエビだな?といった個体であり、それが意図的に改良されて現在のように縞々の鮮やかな紅白模様になっていきました。
もし、自然界にあのようにかなり目立つエビがいれば、あっという間に他の天敵に襲われてしまって餌になってしまいますから、自然界で偶然綺麗な紅白模様のビーシュリンプが誕生していたとしても、生き残ることなど出来なかったのです。
確か、日本人の方が偶然生まれた赤いビーシュリンプに驚き、その個体を固定化したものが一斉に広まって、更にそこから縞々模様がハッキリした個体が生み出されていったといった経緯がありました。
エビの特殊個体は形状の違いではなくて色や模様が異なる個体のみ?
レッドビーシュリンプも元々は地味なビーシュリンプがベースになっている訳ですから、もっと地味なミナミヌマエビであっても、もしかしたらこれまでにない模様をした個体を誕生させることができるかもしれないと考えるのは普通です。
それで、ミナミヌマエビを大繁殖させているのですけど、これまでに特殊個体と呼べる様なミナミヌマエビは全く誕生していないのが現状です。
精々、色が青いミナミヌマエビ、色が黄色いミナミヌマエビ、色が赤いミナミヌマエビといった感じで、全体の体色の色がオリジナルと違う程度です。
レッドビーシュリンプのような紅白のシマシマ模様をしたミナミヌマエビが誕生すれば、レッドビーシュリンプよりも繁殖力が強くて、生存できる適応範囲も広くて、価格も安く提供できますので、なんとか誕生して欲しいのですが・・・。
放置飼育できる綺麗なエビが誕生すればどうなる?
安くてお手軽に誰でも飼育できるエビが誕生してくれると、水棲生物の飼育に興味を持つ人も増えてくれますし、ヒーターや水槽クーラーなしの屋外放置飼育ができるのであれば、なおさらアクアリウムの人口が増えてくれるはずです。
そう思ってずっと頑張っているのですけど、特殊個体のミナミヌマエビは簡単には誕生してくれないようですから、なかなか難しい・・・。
エビの場合はメダカの様にその形状自体が全く異なる様な特殊個体というものはなくて、模様や色が異なる様な個体しか誕生しない為、こだわる部分は色と模様になります。
ミナミヌマエビの特殊個体を誕生させることは出来るのか?
出来るか出来ないかで言えば、恐らくは出来るのでしょうけど、ある程度の素質を持つ個体が誕生すればそれの掛け合わせと研究になるのですけど、それが誕生するまでは偶然の産物によるものです。
それまでは、ミナミヌマエビの大量繁殖をいろいろな環境で長い年月をかけて根気よく続けていくしかありません。
ご興味がありましたら、もっと安くて丈夫で誰がみても興味を持つような綺麗なエビが誕生して、それでアクアリウムに興味を持つ人が増えてくれるように、日々、ミナミヌマエビを飼育してみてはいかがでしょうか?
ミナミヌマエビの飼育方法と繁殖方法に関しては、今後も、すべてこちらのブログに書いていきますのでご安心ください。