かつては最も高額な水槽用機材として専門店で売られていて、一部の人を除き、殆どその存在すら見ることすら出来なかった、飼育が難しい魚やエビを飼育するために必須になる設備として、水温を下げるための水槽クーラーがあります。
ここ最近では、結構価格が安くなってきていて以前よりもお求めやすくなった水槽クーラーですから、かつての時代のように取り扱いをしているお店も少なくて、価格も高額すぎて手を出しにくいものではなくて、インターネットの発達もあり頑張れば比較的誰にでも入手することが可能になりました。
安くなったと言っても水槽器具ではダントツに高額な水槽クーラー。
誰にでも入手可能になったとはいえ水槽クーラーの価格は30000円以上はしますから、数千円で売られている60cm規格水槽を購入されるような方にとっては、驚くべき価格帯になるのですが、その価格に見合うだけのメリットは十分あります。
よって、予算が許すのであれば、水温が28度を超えると危険な状態になる魚やエビの飼育の際には、出来る限り水槽クーラーを取り付けておいた方が良いことになります。
水槽クーラーを取り付けている人が多い事で有名な生体がレッドビーシュリンプであり、このレッドビーシュリンプの場合は必ずと言っていいほど、その飼育水槽に水槽クーラーが取り付けてあるか、部屋全体をエアコン管理しているような状態になっているはずです。
水槽クーラーは室内飼育する水槽であればつけておくと便利です。
レッドビーシュリンプのように、水温が28度を超えてしまうと極端に体調悪化が発生するようなエビの場合は、殆ど必須になっている水槽クーラーですが、一般的に夏場に極端に熱くなる日本の室内に設置された水槽にはできるだけ取り付けておいた方が良いといえます。
その理由としては、日本原産のメダカやミナミヌマエビであれば、確かに気温が35度を超えて水温も35度前後になった場合でも一部の弱い個体は落ちていきますが、強い個体はそのまま普通に生き残ります。
その為、特に水槽クーラーなどは必要はないのですが、水槽クーラーを設置しているメダカやミナミヌマエビの方が過保護状態での飼育になりますから、落ちる個体数も少なく、より安定した飼育をすることができます。
気温が35度を超えた場合でも、自然下の川や田んぼであれば大量の水があるので、ある程度のダメージを和らげてくれるのでしょうけど、小さな水槽ではそうもいきませんし、水量が少ない場合はエビ系は高水温で絶滅する事もあります。
アジメドジョウやアマゴ、日本ザリガニなどの場合は、水槽クーラーの設定温度をかなり下げないといけないため、ワンランク以上の容量を持った水槽クーラーを使いつつ、室内全体をエアコンで空調管理しないといけません。
冬場のヒーターと同じで、メダカや金魚、ミナミヌマエビの水槽にはヒーターは別に必要ありませんが、ヒーターがあった方が活発的に行動して繁殖をするため、飼育者にとっては個体数が増えることもありメリットが多いのです。
水槽クーラーを設置するのは夏場だけで冬場は撤去する?
便利な水槽クーラーですが、ヒーターであれば冬場の寒い時期だけ水槽の中に設置して使い、夏場の暑い時期になると、水槽から撤去するような使い方もよくされます。
水槽クーラーの場合も、夏場の暑い時期が終われば撤去した方が良いのでしょうか?
結論から言えば、水槽クーラーは年中設置したままで問題ありませんし、一度稼働させている水槽クーラーのような機械物の機材は、使用後に外したまま長期間押入れにしまっておくのは、逆にあまりよくありません。
また、水槽クーラー単体では水を循環させることができない為、外部式フィルターであるエーハイム2213等と接続して使うことが多いですから、一度設置した水槽クーラーはその後はその場所に設置したままで使用することになります。
あとは、水槽クーラーには結構精度が高いデジタルの水温計がついている為、水温計を水槽内に設置する必要がなくなりますから、水槽内もとてもスッキリします。
水槽クーラーはヒーターの温度管理をするサーモスタット。
例えばゼンスイZC-100で言えば、ヒーター接続用の電源が本体裏柄にある為、そこからヒーターの電源をとれば水槽クーラーをサーモスタット機器として、ヒーターの温度管理することも可能です。
ただし、ZC-100のヒーター用の電源に差し込んだヒーターを水槽内に設置する為には、それなり長めの電源ケーブルがヒーターに必要になるので、延長ケーブル接続しない方が良いヒーターの場合は、水槽クーラーは完全に別にして設置することが多くなります。
よって、ヒーターは冬場のみの利用で夏場などは水槽から外しても問題はありませんが、水槽クーラーの場合は、そのまま設置したままで年中無休で使った方が良いと言えます。
冬場の水槽クーラーの電気代は殆どありませんので、ご安心ください。