ミナミヌマエビと他のエビの簡単な見分け方を教えて欲しいとの相談なんですけど、ミナミヌマエビと他のエビの見分け方はとても簡単なので、覚えておくと良いと思うんですけど、亜種と呼ばれているシナヌマエビの見分け方は目視では大変難しいのです。
よって、中国原産でミナミヌマエビから見れば亜種に該当している、シナヌマエビについては最後に説明するとして、最も多いのが、日本の河川でミナミヌマエビと似たような場所に生息しているスジエビとヤマトヌマエビだと思いますので、これの見分け方。
先ず、ミナミヌマエビとスジエビの見分け方はとても簡単で、スジエビは目玉が飛び出ていて、大きなハサミを持っていますので、その特徴がないミナミヌマエビと比較するとひと目で分かりますが、ハサミがあるかどうかを見て判断すると分かりやすいです。
ミナミヌマエビと他のエビの簡単な見分け方。
ミナミヌマエビを自然採取していると、一定の確率でスジエビが採取されるのですが、ミナミヌマエビの中にスジエビがいるとひと目で分かりますし、背骨部分が盛り上がっていて大きさもミナミヌマエビよりも一回り以上大きくなるので、判別は容易です。
日本の淡水エビで、目が飛び出ていてハサミが有るエビはスジエビだけですし、テナガエビは更に巨大で大きなはさみがあるとは言え、テナガエビとミナミヌマエビを間違える人は先ずいませんので、なんか変なエビがいると思ったら目玉を確認しましょう。
他にはヤマトヌマエビが大変有名ですけど、ヤマトヌマエビの場合、かなり大きくなるエビで体長が8cm前後にまで成長することが有るので、成長した個体はミナミヌマエビと間違えることはありませんが小型のヤマトヌマエビの場合、間違える事もあります。
ミナミヌマエビとヤマトヌマエビとの決定的な違い。
川で歩いている所を上から見ると、ミナミヌマエビと小型のヤマトヌマエビってかなり分かりにくいと言うか、普通にミナミヌマエビと間違える事もありますが、プラケースに入れて横から見れば、ミナミヌマエビとヤマトヌマエビは全然違うのが分かります。
ヤマトヌマエビの場合、横から見ると、体には全体に点々のような 斑点がありますので、それがあるかないかで、ミナミヌマエビなのか、ヤマトヌマエビなのかを判別する事が可能ですので、良く分からない場合は、プラケースに入れて横から確認します。
慣れていれば、上から見てもミナミヌマエビとヤマトヌマエビの違いは分かるんですけど、慣れていない人が見ると、どちらも同じエビにしか見えませんし、エビはその環境に合わせて色や模様などを変化させますが、体の斑点だけは常に確認できる訳です。
ミナミヌマエビとシナヌマエビの見分け方はどうするの?
ここで、最後の問題として、中国原産のミナミヌマエビの亜種、いわゆるシナヌマエビと呼ばれているエビとミナミヌマエビの違いはどう見分ければよいのか?、この問題は簡単ではなく、目視だけでは判断ができませんので、DNA鑑定を行い判別をします。
よく、ネットなどでシナヌマエビの特徴、ミナミヌマエビの特徴などを上げて、目視で判別する方法を解説している人がいますが、正直、個体差によるところが多く、同じ日本のミナミヌマエビであっても、生息域によって形状が若干異なるなどは普通です。
釣り餌等として大量に日本に輸入されたシナヌマエビも、その辺の川に捨てるなどをしたり、日本の河川で自然繁殖をしつつ、日本のミナミヌマエビとのハイブリッドの子孫も誕生しているなどの噂もあり、見た目だけでは100%の識別をするのは難しいです。
ミナミヌマエビとシナヌマエビのDNAをしたい場合は?
よく、遺伝子汚染等と言って、購入した熱帯魚は川に放流しないでくださいってありますが、実際には商業的に利益にならないシナヌマエビ等は大量に投棄されていても、誰も全く騒がないので、その実態についても不明で、誰も調べようとすらしない状態。
ちなみに、DNA鑑定は知り合いに研究者がいれば、誰でも出来ますが、試薬だけでも10万円単位のお金がかかり、それとは別に依頼の費用もかかりますし、更にはDNA鑑定をする場合は、エビを殺すことになりますので、とても手間暇がかかる方法です。
シナヌマエビについては、大量に日本の川に投棄されていて、爆発的に増えていき、ミナミヌマエビとの交配も進んでいるかもしれないって予測や噂話でしかありませんが、本気でその実態を調べる場合、莫大な費用があれば可能なので、興味があればどうぞ。