ヒドジョウはいるのにヒウナギがいない理由は?

ホームセンターの熱帯魚コーナーにいけば、大抵はヒドジョウという黄色かオレンジ色っぽいドジョウが売られているのですが、これはヒメダカと同じく、本来のドジョウの色が突然変異で黄色っぽくなった個体を固定化したもので、ドジョウと全く同じです。

ヒメダカも同じく、元々は黒いメダカが突然変異で黄色くなった個体を固定化したもので、ヒドジョウと体の色が大変良く似ているのを見ても分かりますが、知らない人はヒメダカが普通のメダカと思っている人も多く、黒メダカを特別だと思っていますね。

ところが、ヒドジョウはいるのに、似たような細長い魚であるヒウナギという魚はホームセンターでも見かけることがなく、インターネットでも販売されている事が先ずありませんが、その理由は一体なんなのか?、ウナギは黄色い個体が生まれてこないのか?

 

 

ヒドジョウはいるのにヒウナギがいない理由は?

 

ヒウナギが全く売られていない理由は、とても簡単で、そのような黄色とかオレンジ色のウナギを固定化しても、商売として成立がしないからであり、ウナギも黄色い個体は極稀に生まれてくることがあり、先日も偶然捕獲されて水族館で展示されていました。

ウナギは養殖なら青っぽい色になり、天然なら全体茶色系で胸の部分が黄色っぽくなるので、天然のウナギの見た目から、胸が黄色いのでウナギと呼ばれているらしいのですが、ヒメダカみたいに全身が黄色っぽいウナギも当然、低確率で生まれてきます。

その、黄色いウナギが珍しいので水族館に展示されているニュースが報道されていましたが、実際低確率で黄色いウナギは誕生してきているのですが、それを固定化しても商業的なメリットが全く無いことから、ヒウナギ自体が固定化されることはないですね。

 

 

ウナギの飼育をしている人は本当に少ないのです。

 

黄色いウナギがいれば、確かに珍しいのですが、ウナギはペットとして飼育されることが殆どない魚で、大半が食用の養殖魚になりますので、色が黄色とかオレンジ色のヒドジョウみたいなウナギの場合、気持ちが悪くて売れない・・・商売にならないのです。

その為、確かに黄色いウナギは珍しく、水族館で展示をすれば人気が出たりするかもしれませんが、その色を固定化して、更にオレンジ色っぽい綺麗なヒドジョウのような色のウナギを作り出すのは、コストが半端ではない事から、先ず実用化はされてません。

ドジョウやメダカは簡単に水槽で大量に繁殖させることが出来るので、黄色い個体を固定化するのも時間と予算があれば何とか出来ないわけではないのですが、ウナギの場合、飼育下で繁殖をさせるのは現状ではとても難しく、コストが桁違いに必要です。

 

 

ウナギの水槽内での繁殖は現時点では桁違いに難しい。

 

ウナギがペットとして飼育されることが殆どないことって理由はそれほど大した理由ではなく、意外に知らない人も多いんですけど、ウナギは川で成長をした後、太平洋のはるか遠くの産卵場所まで移動をして、そこで産卵をしてまた川に戻ってくる魚です。

この太平洋沖の産卵場所も、分かったのがつい最近であり、ウナギの繁殖も実験的に行われて成功はしていますが、コストが半端ではなく、研究所でないと実現できないレベルであり黄色い個体がいたとしても、それを意図的に固定化するのは困難を極めます。

そのような理由があり、偶然黄色いウナギが誕生した場合、その個体限りで黄色いウナギとして扱われることから、ヒウナギという名称で黄色いウナギが販売されることはなく、あくまで珍しい個体として水族館で展示されて、鑑賞するのが現実的なのです。

将来的に、ウナギの水槽内での繁殖技術が確立して、低コストで大量にウナギを養殖できる時代になってくると、ヒウナギがホームセンターで売られる時代も来るのかもしれませんが、現状では珍しい色をしたウナギであっても、変異個体はその個体限りです。