メダカの飼育には水槽クーラーもヒーターもいらないってのが定説になっていますし、そもそも国産の魚ですから、日本の自然環境に適応できる能力があるので、水温を維持する特殊な飼育器具は必要ないって人も多く、書籍などでもそう紹介されています。
しかし、最近の夏の暑さは異常なくらいになっていますので、屋外の水槽はまだしも、室内で完全に締め切った状態の水槽では水温が40度近くになることも珍しくなく、メダカやミナミヌマエビがバタバタと死んでいて原因が分からずに困っている人も多い。
気温が35度前後の暑い夏場で、室内に設置した水槽のメダカやミナミヌマエビ達が死んでいく原因は、病気・・・もあるんですけど、その原因になっているのは異常な高水温であり、それにより国産のメダカやミナミヌマエビ達も耐えれなくなって死にます。
水槽クーラーで28度設定の水槽のメダカやエビ達は元気で快適。
それで、室内に設置したメダカとミナミヌマエビの飼育水槽なんですが、水槽クーラーを設置して水温28度固定にしている水槽と常温で33度位にまで水温が上昇している水槽を比較してみると、常温の水槽のメダカたちは日々体調が弱って死んでいます。
死なない個体でも、あまりの暑さで体力が落ちてしまって普段ならならないはずの病気になってしまったり、内臓が弱ってしまってお腹がぺったんこになりながら、クルクルと水中で回転している個体も出てきていますし、大型個体から死んでしまっています。
それとは反対に、ゼンスイのZC-100(最新のαではありません)で水温を28度に設定している水槽のメダカやミナミヌマエビたちは、同じ頃に誕生した個体にもかかわらず、全く落ちておらず元気に水槽内で泳いでいるので、水槽クーラーがあった方良いです。
メダカやミナミヌマエビの大型個体が死ぬ理由は高齢化です。
人間とは違って寿命が2年からどれだけ快適な環境で飼育しても5年生きれば最高峰的なメダカやミナミヌマエビの場合、大きく成長をした1年後以降は既に高齢化の領域に達していますので、体は大きくなっていますが、環境の変化には弱くなっていきます。
それで、3cm以上の大きさのメダカやミナミヌマエビの場合、暑い夏の日になると、バタバタと倒れていってしまう訳で、水温が35度前後になると極限状態になりますので、直ぐに死ぬことはなくても、極端に体力が落ちで病気になってしまったりします。
逆に言えば、常温でも生まれたバカリの稚魚とか、小さな1cm前後のメダカやミナミヌマエビは耐性があるっぽくて、現在の常温水槽を確認しても、今年生まれたメダカは水槽クーラーが無くても元気に泳いでいますので、若い個体であれば暑さにも強いです。
猛暑時の室内水槽は過酷な状況になるので水槽クーラーか屋外へ。
日本の夏場の猛暑時は、エアコンが稼働していない締め切った室内は本当に水温が外気の気温以上の温度になることが多くて、建物という締め切った密室の温度が上昇するのは、車の窓を締め切った状態で車内に入ったあの熱気をイメージすれば分かります。
なので、気温が35度だから、メダカもミナミヌマエビも大丈夫だと思っていると、留守中の締めきった室内の気温は40度位になっていることもあり、そうなるとメダカやミナミヌマエビたちは常温ではすぐには死ななくても確実に体力が奪われています。
その結果、大きな老体個体は耐えれなくなって、水槽クーラーをつけていれば問題ない個体であっても、病気になってしまったり、突然死んでしまったりしてしまいますので、全滅するわけではありませんが、生き残った個体も確実に寿命が減っています。
それを考えると、大量に増え続けるめだかやミナミヌマエビですから、あえて常温で体力がない個体は死んでも構わないって人は問題ないのですが、寿命まで長生きさせたいのであれば、水槽クーラーを取り付けるか、夏場だけは屋外の水槽で飼育がお勧め。
屋外の水槽は一定量の水量があれば、締め切った室内の水温よりも高くなることはありませんし多少の体力が落ちることはあっても、室内水槽のように大型個体が耐えれなくなって死んでしまう状況も少なくなりますから、予算がない人は屋外へ退避がお勧め。