オトシンクルスの飼育をしている人から、水槽内でオトシンクルスが産卵をしていて、卵から稚魚が孵化したらしいのですが、プレコタブレットを与えても全然食べないのと、稚魚が何故か死んでいくので原因と対策方法を教えて欲しい相談を受けました。
オトシンクルスといえば、水槽の苔を食べる掃除用の魚として扱い、メインで飼育をするのではなくて、補助的な飼育がされることが多いのですが、見た目も小さく5cm程度の小さな魚であり、動きもコミカルで可愛く価格も安いので人気がある魚になります。
ただし、オトシンクルスの飼育はとても簡単なのですが、繁殖させるのは大変難しくてそもそも、滅多に産卵活動をしない魚になる都合上、メダカを増やすような感覚で増やす事は出来ませんので、実は繁殖以前に産卵をさせるのがかなり難しい魚になります。
オトシンクルスの稚魚の餌は何を与える?プレコタブは駄目?
今回、相談を受けたのですけど、運良くオトシンクルスが産卵をして卵を沢山産み付けたらしくて、オトシンクルスは産卵時に水槽のガラス面や水草に透明のちょっと大きめの卵を産み付けますが、その際にもコミカルな独特の動きで産卵活動を行います。
一度産卵をすると付加させるのは本当に簡単で、卵を食べるメダカのような魚がいれば急いでメダカを隔離させるなどして、一週間くらいしたら卵から稚魚が孵化して行きますので、その稚魚をスポイトで吸い上げて、サテライトなどに速やかに移動させます。
オトシンクルスの卵はかなり粘着力で水草にくっついている状態になるのと、なるべく孵化するまでは動かさないほうが良いこともあり、その卵や稚魚を襲って食べるメダカのような魚がいれば速やかに水槽から隔離させる方法が現実的でお勧めになります。
オトシンクルスの稚魚はプレコタブではなくブラインシュリンプ。
オトシンクルスの稚魚なんですが、成長しているオトシンクルスはプレコタブレットを与えておけば良いので、特に問題はないのですが、稚魚の場合は植物性の餌であるプレコタブレットではなくて、実は動物性のプランクトンを食べて成長をしていきます。
そのため、親のオトシンクルスと同じ餌である植物性のプレコタブレットを与えていても全然食べることはありませんので、プランクトンである動物性の餌を与えないと行けないのですが、動物性のプランクトンといえば、もちろんブラインシュリンプですね。
知らない人も多いんですが、植物性の餌を好むプレコやオトシン系の魚であっても、稚魚の時には親とは異なり動物性のプランクトンを餌として食べることが殆なので、普段からブラインシュリンプを孵化させる方法の練習はしておいたほうが良いですね。
オトシンクルスの稚魚用の唯一の餌であるブラインシュリンプとは?
ここで、ブラインシュリンプって言葉を始めて聞いた方もいるかと思いますので、ブラインシュリンプについて簡単な説明をすると、子供の頃に学研や雑誌の宣伝などでシーモンキーってのを聞いたことがあるかと思いますが、正にそれがブラインシュリンプ。
なので、未開封の状態であれば常温で5年ほど卵を保存できることや、孵化させて卵から出てきたばかりのブラインシュリンプのお腹についているオレンジ色のヨーサックに高い栄養が含まれているので、毎回孵化させて餌として与えるという特徴があります。
ブラインシュリンプの孵化のさせ方ですが、500ミリリットルのペットボトルのキャップに穴を開けて、エアチューブを通してエアストーンをつけ、ソルトを入れて水槽の横に置き、後は24時間エアレーションをすれば簡単に孵化させることが出来ます。
注意点としてば、ブラインシュリンプは純淡水ではなく汽水の環境でなければ、卵が孵化しませんので、ソルトを入れて汽水環境を作り、ある程度の光も必要なので水槽の横に置くか水槽の中にペットボトルを入れて24時間強力なエアレーションが必要です。