日本原産でありミナミヌマエビと同じ環境で簡単に飼育する事ができ、とても丈夫で相乗効果が高いメダカの飼育をしている人はたくさんいらっしゃいます。
実際に、ミナミヌマエビの飼育よりもメダカの飼育の方がメジャーな存在であり、最近では光沢付きの高額なメダカまで一般流通するようになってきています。
かつては、メダカ=安い餌用の魚、もしくはパイロットフィッシュのように使い捨ての魚として、どこにいっても雑に扱われていたものですが、綺麗な姿をしている個体だけとはいえ、金魚や錦鯉のように特別丁寧な扱いを受けてきているのは、とてもいい傾向だと思います。
自然の厳しさを知る事も大切ですし、生き物を大切にする事も大切なのですが、そのどちらもメダカであれば容易に知る事ができますので、小さなお子さんの教育にも色々と役立ちます。
猫とか犬でしたら、生まれてきた個体を他の動物の餌にしたり、飼育の実験などで利用する事は出来ませんが、メダカの場合は子供向けの勉強用の生体としても、普通に取り扱う事ができます。
メダカの飼育をしていると必ず問題になる稚魚の話。
メダカについてもミナミヌマエビと同じく、飼育が容易なため、夏場になると爆発的に大繁殖をする魚ですから、単独飼育をしている場合は、ミナミヌマエビと同じような問題が発生する場合があります。
ただ、メダカの場合はミナミヌマエビと違って、狭い環境内で飼育している場合は、親メダカが生まれたばかりのメダカだけではなく、水草にうえつけられている卵ですら、平気でかたっぱしから食べてしまいます。
ですから、メダカの稚魚が爆発的に増えている環境というのは、相当広い池や沼地のような環境であるとか、意図的に卵と稚魚を隔離して育てているかのどちらかですから、ミナミヌマエビのように適当な単独飼育をしていれば勝手に爆発的に増えるような事は殆どありません。
メダカの稚魚が増えている水槽には天敵がいない?
メダカの稚魚が爆発的に増えている環境というのは、間違いなく親メダカであったり、捕食するサイズの魚、スジエビのような獰猛な小型のエビがいないような環境になります。
ミナミヌマエビの場合は、メダカの稚魚と同じ環境で飼育しても全く問題ありませんが、卵については簡単に食べたりはできませんけど、突きまくりますので、卵の扱いについては注意したほうが良いかもしれませんね。
5月を過ぎる頃になると、メダカが一斉に産卵を始めるようになり、6月、7月になった頃には、毎日大量の卵を水草に植えつけている状態になりますから、メダカの飼育をしている人であれば、毎日卵がたくさん取れるため、専用のシェロのような産卵用の道具を使われている方も多いかもしれません。
イワシの大群のように水面で泳いでいるメダカの稚魚。
メダカの卵を親メダカの水槽から隔離していると、毎日相当な数の卵を隔離する事になるわけですから、最初の産卵から20日位経過する頃には、毎日大量のメダカの稚魚が水槽を泳いでいる事になります。
下手をしたら、水面全体をメダカの稚魚が泳いでいるくらいの個体数になり、イワシの大群が海で群れているかのような状態になりますので、それを見てしまうと、こんなに増えすぎてしまったメダカの稚魚をどうしようか?と考えてしまうものです。
ただ、そのまま飼育していくと、水槽の大きさに比例してメダカの稚魚の生存率がほぼ決まっていきますので、すべてのメダカの稚魚が大きく成長できる訳ではありません。
水槽が小さいほど、いつの間にか稚魚が減っていき、気がついてみると10匹くらいのメダカしか残っていなかったと言った感じになっているものです。
ミナミヌマエビと同じで、いくら爆発的に繁殖できる環境があったとしても、水槽のキャパを超えるような生存は出来ない訳ですから、なるべく沢山のメダカの稚魚を生存させたい場合は、新しく水槽を用意してそちらに移すしかありません。
メダカを増やしたい場合は水槽の追加をすることです。
そうでない場合は、周囲の人に配布するであるとか、他の魚の餌にするとか、そのまま放置するしかありませんので、メダカの稚魚をなるべく沢山大きくさせたい場合は、大きめの水槽を用意するようにしておきましょう。
メダカの稚魚が増えすぎた場合は、なるべく多くの稚魚を残したい場合以外は、そのまま何もしなくても一定数しか残りませんが、その状況下でも適切な餌を与えていると、可能な限りの個体数は維持できることになります。
数百匹、数千匹のメダカの稚魚が泳いでいるのを見て、すべてを成魚にしたいと思う気持ちもわからないではありませんが、そうしたければ、それに見合った水槽を買わないといけませんし、毎年それを繰り返していると、水族館のような施設が必要になります。
個人個人の財力や都合に合わせた、メダカの稚魚の対応をすると良いでしょう。
特に気を使わない人は、メダカの稚魚を親メダカと隔離しなければ良いのですが、水槽が小さい場合は、すべての稚魚があっという間に食べられてしまいますので、一定数の隔離は必ず必要になります。