ミナミヌマエビが水槽を登って脱出しようとしている理由

ミナミヌマエビの飼育をしていると、水槽の四隅にあるガラスをくっつけているシリコンを足場にして、必死になって水槽をよじ登ろうとしている姿を見ることが出来ますので、それを見た飼育者はミナミヌマエビが水槽を脱走しようとしていると感じます。

通常、水槽を脱走するエビはヤマトヌマエビが圧倒的に多くてジャンプ力も強くて足の力も強いヤマトヌマエビの場合、水槽の水をギリギリまでいれていると、当たり前のように水槽を脱走していて、気がついたらかっぱえびせんのような状態で発見されます。

しかし、ミナミヌマエビは身体が小さくて足の力も弱いため、水槽からジャンプをして脱走することは殆どなくて、いつも水槽の底で何かをツマツマしている可愛いヤツなのですが、稀に、集団で水槽から大脱走でもするかのごとく、よじ登り始めます。

これが、一斉にミナミヌマエビが水槽をよじ登り始めるので、突然何が起こったのか気になってしまいますけど、この光景を見るための準備はそれほど難しくなくて、ある方法を使えば簡単に見ることが出来るのですが、気まぐれで出来ないこともあります。

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ミナミヌマエビが水槽をよじぼっている理由は何故?

 

ミナミヌマエビが水槽のシリコン部分を足場にしてから水槽をよじのぼり始めると、大抵は一匹ではなくて複数のミナミヌマエビが同じように水槽を一斉にのぼり始めますので、見ていると刑務所から脱走する映画、大脱走をイメージしてしまいそうです。

通常は中々見られないこのミナミヌマエビが水槽をよじ登る姿を見ていると、そのままミナミヌマエビが水槽を脱走してしまいそうな印象がありますし、本当に谷川岳をクライマーが登攀をしているように、よじ登っている個体もいるので心配になりますね。

このようにミナミヌマエビが水槽のシリコンを足場にしてよじ登っている理由については、大抵が底面ろ過フィルターや投げ込み式ろ過フィルターのエアーの量が強めになっていることが要因であることが多く、それで水槽をのぼり始める事が多いです。

あくまで推測ですけど、これと似たような状態が自然界で発生した場合、その場から速やかに移動しないといけない状態になるとか、もしくは水が流れてきている方向に向かって集団で移動をするような習性がミナミヌマエビにはあるのではないでしょうか?

 

 

実際にはミナミヌマエビが水槽を脱走するのは殆ど不可能。

 

オールガラスの水槽で、ADAが展示している水草水槽のように、水を水面一杯まで入れている環境ならミナミヌマエビが脱走をすることは可能のように思えますが、ミナミヌマエビが水槽を脱走することは殆どありませんので、特別な心配は不要です。

その理由としては、ミナミヌマエビが水槽のシリコンを足場にしてのぼり始めているのを見てみると数センチくらいよじ登っていく個体もいるんですけど、途中で力尽きて落ちてしまうことや、水槽のシリコンがある部分でしかのぼることが出来ないからです。

水槽のシリコンは水槽の内側にしかありませんので、一番頂上まで登ったとしても、そこから先にはミナミヌマエビの足場はありませんから、それ以上先に進むことが出来ないため、結局ミナミヌマエビは水槽の中に落下していくしかない訳ですね。

ミナミヌマエビの場合、ヤマトヌマエビのように勢い良くジャンプをして水槽から脱出することも出来ませんので、結局、水槽をどれだけ這い上がって上まで登ったとしても、シリコンがなくなる一番上まで登った時点で、そこから先には進めないのです。

底面ろ過フィルターのエアーを止めたり、弱くした場合、ミナミヌマエビが水槽を登るような光景を見ることは中々出来ませんから、水流を察知したミナミヌマエビが、水槽の壁を登らないといけない理由が必ず存在するでしょうけど、不思議な光景です。