そろそろかなり暖かくなってきていますが、屋外に設置してある水槽でヒメタニシを飼育している人でしたら、夏場に沢山いたはずのヒメタニシが水槽の中から全くいなくなっているので、もしかしたら全滅してしまったのか?、と思う人もいるかと思います。
昨年の夏くらいにヒメタニシを10匹ほど購入してから、屋外に水槽に入れておくと、順調に個体数を増やしながら成長をしていたヒメタニシの姿が水槽の中から全く見えなくなっているを見れば、多分、誰でも全滅したのかと驚くことになりますからね。
しかし、ヒメタニシには独特の習性があり、ピンクラムズホーン等とは行動パターンが異なりますので、ヒメタニシが水槽の中からいなくなっていても、普通は驚くことはありませんので、何故ヒメタニシがが水槽からいなくなったのかを考えてみます。
ヒメタニシは寒くなると地面に潜って冬眠を行います。
ヒメタニシの特徴としては、日本の自然環境に完全にマッチしている生態を持った淡水の貝であるということであり、外来のピンクラムズホーンとは異なり、日本の自然化で生き延びてきた実績がありますので、それに合わせた対応を自然と行います。
その為、冬の時期になり寒くなってくると、ヒメタニシは地面の中に一斉に潜りはじめて、長期間において活動をあまりしなくなり、暖かくなると、地面から出てきて普段通りに餌を常に求めて移動し始めますから、寒い時には見当たらなくなります。
それで、水槽を確認してもヒメタニシがいないと驚く人もいるわけですが、そろそろ暖かくなってきていますので、水槽の中からヒメタニシが次々と出てきており、見当たらなくなっていた個体も無事に確認できると思いますのでご安心ください。
私も、初めてヒメタニシを飼育した際には、水槽からヒメタニシが全く見当たらなくて驚いていた事があったんですけど、その水槽は荒木田土の水槽でしたので、寒くなると、全てのヒメタニシが快適に地面の中に潜っていた訳ですね。
ヒメタニシが寒くなると潜りやすいのは荒木田土です。
自然界でヒメタニシがどのような場所で生息をしているかを考えると分かりやすいんですが、通常は荒木田土のような土のような場所を好んで生息をしており、清流などの小石が沢山有るような川ではヒメタニシは殆ど見られません。
水槽の中でヒメタニシの飼育をする場合、大磯や赤玉土の環境でも、地面の中に潜ろうとして頑張って潜っていくんですけど、やはり、ヒメタニシの飼育をするなら荒木田土の水槽にしておいたほうが、とても快適に生息しているようです。
実際に、大磯の水槽、赤玉土の水槽、荒木田土の水槽にて、ヒメタニシの飼育をしていますが、寿命や成長速度等が荒木田土の水槽だけが圧倒的にすごくて、繁殖活動も荒木田土の水槽であれば、他の環境とは全く異なる状態になるようです。
また、荒木田土の環境を用意しておけば、ヒメタニシは最も快適に生息できる環境になりますので、一年間を通して、安定した飼育ができるんですけど、荒木田土の欠点としては、ワンシーズン単位で交換をしないいけなくなることです。
荒木田土の交換というのは、簡単ではなくて、ドロドロのヘドロや粘土状になっている荒木田土をスコップでバケツなどに取り出す作業は大変ですし、それをやっていると泥だらけになりますので、かなりの重労働になってしまうのがネックです。