アクアリウムに関心を持ち日本の一般家庭にマッチしている60cm水槽を購入したくても、それすら設置するスペースがない住宅環境の人も沢山いますので、その場合は更に小型な水槽にせざるおえません。
また、初めての初心者の方にとっては60cm水槽ですら巨大な水槽に感じる人も多いですから、金魚すくいで掬ってきた金魚くらいでしたら、抵抗感のないもっと小さな水槽を選ぶ人もいらっしゃることでしょう。
トータル的に価格が安く済み、水質も安定して扱いやすいと言っても、それでも設置できない人が多い日本の住宅環境についてはもはや疑う余地はないのですが、現在は住宅が余り気味になっているので、近い将来解決される日が来るかもしれせん。
地方などでしたら借家の借り手がいなくて困っているとか、実家が空き家になって放置されているような状態が多く、既に水槽を設置するとかそう言った以前の話になってきていますから、日本の将来が心配になってくる話ですね。
日本で最も売れている60cm水槽はなぜ水質が安定するのか?
では、最も売れている60cm水槽というのは、当然理由があるから売れているのですけど、そのサイズがお手頃な割に水質が安定する為、初心者の方でも飼育が容易でベテランの方でしたら60cm水槽だけで長期的な繁殖も可能なのです。
これが30cm以下の水槽になると極端に飼育に制限がかかったり、飼育の難易度が高くなってくるのですが、その理由というのは単純に水槽の大きさが小さいので水量が少なくなるからなのです。
結局のところ、安定した飼育ができる理由は水量が多いことであり、水槽や飼育器具の価格が安くなる理由は、そのサイズの水槽が大量に売れている事が理由になります。
自然とその条件でマッチしたのが60cm水槽であり、実際の話で言えば当然90cm水槽や120cm水槽の方が圧倒的に水量が多くなりますので、当然水質の安定度も異なるのですけど、それらの水槽はあまりに巨大すぎて設置できない人が多いのです。
価格も高額になりますし、大きさ以前にあまりの重量の為、そのまま設置すると床が抜けてしまうようなご家庭も日本には沢山ある為、今後も一般向けに普及することはないと言えるでしょう。
水量が多く水質が安定する高さがある水槽なら良いのでは?
既にご説明した通り、水槽の水質が安定する為には水量が多い水槽であるほど良いわけですから、30cmキューブ水槽が水量が少なくて水質が安定しにくいのであれば、30cm水槽であっても高さが高い水槽を選べば良いことになります。
この場合は30cm水槽であっても高さが50cmとか60cmの水槽にしておけば、横幅のスペースは30cmのままで高さが極端に高くなる為、実質的に言えば60cm水槽と同じくらいの水量を確保する事ができる計算です。
実際に高さが50cmの30cm水槽を購入してみればわかるのですが、物凄く水質が安定しますので、飼育だけを考えると横幅と奥行きが30cmでスペースを取らないハイタワー水槽はメリットばかりのように感じられます。
エーハイム2213でも30cm水槽台の中に1台だけでしたら保管できますから、見た目もスッキリして、30cm以外のスペースは必要がない為、いい感じにお部屋のインテリアとして利用出来るのですが・・・。
実はハイタワータイプの水槽というのは致命的な欠点がありまして、その欠点ゆえに購入前や購入時には水量が確保できるので良いイメージしかないのですけど、購入後に初めて分かるデメリットも多い為、購入には注意が必要なのです。
実際に、高さが60cmの30cm水槽は省スペースで圧倒的な水量を確保出来るにもかかわらず、殆ど売れずに廃盤になってしまいました。
30cmハイタワー水槽はメンテナンスが非常に困難なのです。
一見して、水量も確保できて幅と奥行きが30cmのハイタワー水槽はメリットばかりのように感じられるのですけど、実は日常的なメンテナンスが非常に困難であるといった致命的な欠点を抱えています。
これは、実際にハイタワー水槽を購入してみないと分からない事が多くて、購入した後に後悔することになる人も多いのですけど、その時には既に遅いのです。
30cmの狭い幅と奥行きの水槽で高さが50cm、60cmになると水槽の中に手を入れようと思ってもなかなか入りませんし、水槽台に設置している時点で、水槽台の高さによっては身長が低人では水換えすら困難になる状態になってしまいます。
また、水槽内に定期的に発生する苔を除去する際にも、あまりの高さ故に、水槽下の方に発生している苔まで手が届かないことも多いですから、苔すら除去する事が困難であり、更には水作のプロホースすら底面に届かない訳ですから、とても困った状況になってしまいます。
30cmハイタワー型水槽は照明が底まで届きにくくなる。
高さが50cmの30cm水槽でしたら、水作のプロホースの高さ45cm対応の一番長いやつならギリギリそこまで届くのですが、それでも底面に敷き詰めているソイルや大磯の厚さによっては厳しい場合があります。
更には照明が水槽の底まで届きにくくなると言った致命的な欠点まで抱えている為、普通の30cmキューブ水槽のような感覚で購入してしまうと更に強力な照明を追加で買わないといけなくなったりもするのです。
このようなデメリットを把握した上で、適切な魚やエビの飼育をすれば、高さが高い訳ですから巨大な流木も配置する事ができますので満足いく飼育ができる省スペース水槽になりますね。