オトシンネグロの飼育と不思議|全く産卵をしない謎

メダカやミナミヌマエビを含む、全ての小型の魚やエビと相性が良い魚といえば、オトシンネグロやオトシンクルスといった、オトシン系の小型吸い付きナマズが必ず挙げられます。

コリドラスなども温和で小型なナマズですから、もちろん同時に飼育することはできるのですけど、オトシン系の吸い付きナマズの特徴としては、水槽内の苔をきれいに食べてくれる事から、皆さん好んで飼育される方が多いのです。

単なる飼育ではなくて、苔を食べてくれるといった利便性がプラスになる訳ですし、小型で温和で喧嘩をする事もありませんから、好まれるのは当然と言えます。

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水槽内の苔取り能力最強の魚は断然セルフィンプレコ・・・。

 

水槽内の苔を食べる最強の魚といえば、セルフィンプレコが大変有名で、その苔取り能力は桁違いな性能を誇るのですが、ペットショップではオトシンネグロと同じくらいの5cm程度の大きさであっても、あっという間に60cm水槽では飼育できなくなってしまいます。

また、セルフィンプレコは確かに大量の苔をきれいに食べてくれるのですけど、その際に排出するフンの良も半端ではありませんから、60cm規格サイズの水槽で多く使われているエーハイム2213などの外部式ろ過フィルターとは最も相性が悪い魚の一つです。

更に、セルフィンプレコは性格が極めて攻撃的であり、大きくなるにつれて水槽内で暴れ始めてエビやメダカを吹き飛ばしますから、巨大なろ過フィルターを用意している大型の水槽で大型魚との飼育以外はあまり適していません。

なんにしても、性能だけが良ければ良い訳ではない典型的な話になりますね。

 

 

60cm以下の水槽でメダカやエビと飼育できるのはオトシンネグロ。

 

セルフィンプレコと比較すると、その苔取り能力は低いとは言え、オトシンネグロの苔取り能力はそれなりに高く、ミナミヌマエビなどが食べれないようなガラス面についている苔などもどんどん食べてくれます。

大きくならないし、メダカやエビを一切攻撃せずに、プレコ系の魚では当たり前のように発生している、同種間同士の激しい喧嘩も殆どしません。

例えば、ブロンズプレコなどは、同じ水槽に複数を飼育していると同種間では相手が死ぬくらいの激しい縄張り争いを行いますから、いつの間にやら個体数が減ってしまう場合もあります。

オトシンネグロではそのような状況になる事は無縁ですから、同じ水槽にいるメダカやエビにも危害を加える事にもなりませんし、餌の独り占めもありませんから、とても安心なのです。

 

 

オトシンネグロは何年間飼育しても全く産卵しない不思議。

 

それで、メダカやミナミヌマエビ、レッドビーシュリンプを飼育している人は、好んでオトシンネグロを水槽にて同居させる訳なのですが、数年間にわたって飼育をすると分かるのですけど、全然産卵活動をしないのです。

例えば、8匹くらいのオトシンネグロの飼育をしているのに、全く産卵活動を行わず、卵も生まない為、どうやったらオトシンネグロが産卵をするのか?、オスしか居ないのではないか?と考えてしまうのです。

普通は、8匹もいればオトシンネグロはオスとメスが混ざっている事が普通ですから、オスしかいない事はありませんので、条件がそろえば、普通に産卵をして個体数を増やす事が可能です。

しかし、何年間飼育していても全く増えないどころか産卵すらしないので、水族館クラスの特殊な環境下でなければ、産卵をしない特殊な魚なのかと不思議に思う訳ですね。

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オトシンネグロの繁殖はナメクジウオに匹敵する超難易度なのか?

 

例えば、ナメクジウオと呼ばれている、科学者の方が好んで研究に使っている古代生物の生き残りのような生き物であれば、一般家庭の水槽で繁殖させるのは殆ど不可能なくらい難易度が高いのですが、オトシンネグロはどうなのでしょうか?

ナメクジウオは人間の祖先の生き物の現代の生き残りと言われていて、DNAの解析やその生態などを解き明かしたい科学者の方にとっては、大変貴重な現在に生きた研究資料になっています。

ナメクジウオをご自宅で飼育して繁殖させているような方がいるのであれば、一度見てみたいものです。その難易度は小さな水槽で飼育できる生き物としては、最も飼育と繁殖が難しい生き物に分類されると思われます。

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次回では、オトシンネグロの産卵と繁殖についての続きを書いてみたいと思います。