もっともお手軽で、価格も安くて結構性能がよいお手軽なろ過フィルターと言えば、やはり投げ込みのろ過フィルターが最も有力なろ過フィルターになります。
最高性能を追求すれば、当然オーバーフロー式のろ過フィルターや、垂れ流しのシステムを採用している大型水槽などが挙げられるのですが、それらはどれも高額であり、極端にサイズが大きい水槽用ですから一般的ではありません。
定番であるエーハイム2213のような外部式ろ過フィルターも、お手頃で高性能と言ってもそれなりに価格は高いですし、設定やメンテナンスも面倒ですし、補修部品も決して安くありません。
上部式ろ過フィルターは水草や小型の魚用としては使いにくい。
60cm水槽セットに付属されることが多い、上部式ろ過フィルターになると価格も安くて、メンテナンスもしやすくて、ろ過性能も高めになるのですが、水槽上部が埋まってしまうことや、水流が強すぎる為、飼育に向いていない魚やエビが出てきます。
外掛け式のろ過フィルターは、改造が好きな自作派の趣味利用を除いて、価格面や、ろ過性能を考えると、外部式ろ過フィルターのエーハイム2211が結果的に購入できてしまうくらいの費用がかかることが普通ですから、最初から問題外です。
底面フィルターも圧倒的な性能を誇るのですが、底面を大磯や最低でも固形ソイルにしないといけないといった事情もあり、ベアタンクや細かな砂では使用することができません。
小型水槽で小型の魚やエビのお手軽飼育なら投げ込み式フィルター。
投げ込み式ろ過フィルターになると、価格も安くて、メンテナンスも楽々で、性能も小型の魚やエビであれば申し分ないことから、お手軽な簡単ろ過フィルターとしては最もお勧めできるろ過フィルターになります。
ただし、大型魚を飼育する水槽や水草水槽になると、投げ込み式ろ過フィルターは全く向いていませんので、あくまで小型水槽用で、淡水の小型の魚やエビを飼育する場合にのみ最適です。
世の中、ろ過フィルターに、好きなだけお金を出せる人ばかりではありませんからね。
投げ込み式ろ過フィルターは水作エイトとロカボーイの二者択一。
投げ込み式ろ過フィルターの元祖と言えば、水作の水作エイトがあまりにも有名ですし、ぶくぶくと呼ばれる水槽に入れるこの装置のことで、それがろ過フィルターとして認識できない人であっても、一度はどこかで見たことがあるはずです。
その後に、水作エイトがベストセラーになった後に後発で登場したのが、金魚のお部屋にも標準でセットになっている、ジェックスのロカボーイという投げ込み式ろ過フィルターです。
他には、目立った投げ込み式のろ過フィルターもありませんので、一般的に投げ込み式のろ過フィルターと言えば、水作エイト、ロカボーイのどちらかを示すことが多く、実体的には殆どが水作エイトを指すことが多いようです。
ですから、このどちらかの投げ込み式ろ過フィルターを購入することになるのですが、一体どちらを購入すれば良いのでしょうか?
恐らくは似たような形状のろ過フィルターですから、価格面だけを見れば若干安めのロカボーイを選ぶ方が多いのかもしれません。
しかし、業者を含めて魚の飼育に慣れている人ほど、水作エイトを選ぶ人が殆どであり、あえてロカボーイを選ぶ人は慣れている人ではあまり多くありません。
ロカボーイよりも水作エイトの方が慣れている人に好まれる理由は?
同じような投げ込み式のろ過フィルターであり、価格が少しばかり高い方の水作エイトの方を、飼育に慣れている人が好む理由とは一体なんでしょうか?
その理由は、ホームセンターのペットショップコーナーにある、魚やエビが飼育販売されている水槽を見ればすぐにわかります。
海水魚や水草、レッドビーシュリンプの販売水槽をのぞき、殆どの淡水水槽の中に、投げ込み式フィルターの水作エイトが複数入っているのが必ず目に付きますが、ロカボーイが入っている水槽を見ることは殆どありません。
ホームセンターの売り場に水作エイトが売られておらず、ロカボーイしかないようなホームセンターであってもそのような状況ですから、販売用の魚やエビの水槽に水作エイトが使われていることを考えると、業者も水作エイトを使う理由が必ずあるということです。
業者の場合は、趣味で飼育しているような人とは異なり、水槽の中の魚やエビが死んでしまうと、そのまま損害になってしまいますから、水槽の中の魚やエビが死ににくいような環境を作っているのは当然です。
また、業者は必ず長期的な機材の運用コストを考えるため、耐久性についても重要になりますから、そこで水作エイトばかりが確認できるのを見れば、一目瞭然と言えるのではないでしょうか?
個人の趣味利用ならロカボーイも水作エイト全然大丈夫。
実際問題として、飼育に慣れている人が水作エイトを好むのは当然として、だからと言って水作エイトの方が全てにおいてロカボーイに勝っているというわけでもありません。
また、趣味程度での飼育であれば、正直言ってしょせんは投げ込み式フィルターですから、比較しているのが巨大な水作ジャンボでもない限りは、どちらも大して変わりません。
個人的主観でロカボーイと水作エイトの好きな方を購入しておけば良いと言えます。
ただ、長期的に利用するとなると、実際に両方を使ってみれば分かりますが、ケース中のろ材であるウールの耐久性が圧倒的に水作エイトの方が高くなります。
それを考えると、正直って水作エイトの方が性能が良いと言った感じでしょうか?
水作エイトの中のウールの耐久性は極めて高くて、本当に何年間も交換しで利用することが出来ますし、ろ材のウールよりも、プラスチックのケースの方が壊れるのが先といった状態になることも多いのです。
ロカボーイの場合は、中のウールの耐久性がイマイチですし、それを純正部品で交換しているとコストが高くなる為、コストを意識した長期的な運用にはあまり向いていないと言えます。