ミナミヌマエビの飼育方法の中で、その餌の与え方についてご質問をいただきましたので、そちらについてご説明したいと思います。
基本的な話としては、ミナミヌマエビに限らず餌というものは、なるべく量を少なくして、回数を多く与えるのが良いのは殆どの生命体で共通して言える話になります。
人間であっても、食事の量を減らし食事の品質を高めて、食べる回数を多くした方が健康的になりますから、スーパーモデルであるとかハリウッドの女優さんなどはそのような大変コストがかかる食事をしている方も普通にいらっしゃいます。
まあ、普通の人は専門のトレーナーや食事担当者を雇って、常に移動先に同伴をさせて、そのような手間暇かかってコストもかかるような食事をとる事自体できませんので、普通に朝昼晩三回好きなように食べれば良いだけの話です。
ミナミヌマエビの飼育方は、当然ながら、もっと大雑把になりますから、致命的なミスをしない限りは特に問題になる事はありません。
ミナミヌマエビの餌の与え方でやってはいけないのは与え過ぎ。
ミナミヌマエビの飼育をする際に、やってはいけない餌の与え方としては、食べきれないくらいの餌を与えてはいけない事のみですから、本当に生き物の飼育について何もわかっていない人を除き、普通の人であれば全く問題ないと言えます。
例えば、キョーリンのザリガニの餌を与える際に、袋の中の餌を全て与えてしまうような事をしてはいけない位であり、普通に多めに餌を与えたとしても、数十匹前後のミナミヌマエビが居る場合は、殆ど綺麗に食べつくしていまいます。
ですから、普通の人であれば、ミナミヌマエビの飼育をする際に特に餌を与える時間であるとか、餌を与える量を気にする必要はなくて、各自のスタイルに沿って餌を与えていけば良いだけであり、必ずこうしないといけないといった難易度の高いエビのような飼育方は必要ありません。
ただし、なるべく回数を多くして、与える餌の量を少なく品質を上げて飼育するのが一番良い事に越した事はありませんので、出来る範囲で色々と工夫をしながら飼育を楽しむのが良いでしょう。
せっかく、ミナミヌマエビを飼育するわけですから、安定して死なないようにして、たくさん増やして楽しむ方が良いに決まってますから、その際にストレスになるようなことで頭を悩ます必要はありません。
屋外水槽であれば、ミナミヌマエビは餌を与えなくてもよい生き物です。
あまりエビや魚の飼育に慣れていない人であれば、生き物ですから必ず何かしらの餌を与えないといけないと思い込んでしまうかもしれませんが、ミナミヌマエビの場合は例外的にそれに当てはまらない生き物になります。
例えば、犬や猫の場合は、全く餌を与えないとどんどん体調が悪くなっていき、最後には餓死してしまうのですが、ミナミヌマエビの場合は、屋外水槽での飼育でしたら全くそのような状態にはなりません。
また、室内水槽であっても、照明の照射時間が適正に管理されている水槽であれば、ミナミヌマエビには餌を与える必要はなくて、水槽内に発生する苔や微生物を一日中食べて生きながら、繁殖さえすることができるのです。
屋外水槽は太陽の光により、自然界の環境が自動的に出来上がりますので、発泡スチロール水槽の中で、大型の金魚や鯉を飼育するのでしたら話は別ですが、メダカやミナミヌマエビを飼育するのでしたら、極論で言えば水さえあればあとは必要ないのです。
できれば、餌を定期的に与えていた方が成長速度が高くなり、爆発的に増える個体数も増大するのですが、自然界ではそのように安定した餌を食べること自体が難しい環境が多いですから、面倒であれば放置飼育でも問題ありません。
ミナミヌマエビの場合、放置飼育をしていても勝手に爆発的に増えていきますから、蒸発する水だけ注意しておくこと、屋外水槽特有の問題として太陽の直射日光が当たる場所の水槽は水量を多めにしておくことだけに注意しておくと、来年になれば勝手にミナミヌマエビが爆発的に増えているはずです。
ミナミヌマエビは夜行性なので餌は夜与える必要がある?
ミナミヌマエビを飼育してみると分かりますが、一日中何かを食べてながら水槽の中をウロウロしているため、別に夜行性という訳ではありません。
よって、昼間は砂の中に潜っているクルマエビの飼育のような、本格的な夜行性のエビを配慮した飼育方法は必要ありませんので、餌については飼育者のマイペースで好きなように与えておけば、勝手に食べてくれますので、なんら問題もありません。
クルマエビの飼育をする場合は、巨大な水槽クーラーや、オーバーフロー水槽などが必要になり、餌も専用の餌と与える時間帯の配慮が必要になりますから、飼育方法は難しくなるのですが、ミナミヌマエビの場合は全くそのようなことはないのです。
エビは夜行性だから夜与えた方が良いと思われるのであれば、そうすれば良いですし、朝昼晩餌を与えた方が良いと思えば、好きなときに好きな餌を与えると、ミナミヌマエビはそれに応えてくれる対応範囲が広いエビです。
興味がありましたら、ぜひ誰でも簡単に飼育繁殖させることができるミナミヌマエビの飼育をされてみてください。
ただし、間違えても、飼育設備を揃えるだけでも数十万円が必要になる、飼育難易度の高いクルマエビの飼育はしないことをお勧めいたします。