屋外の水槽に浮かべておくだけで、勝手に増えて意外にも綺麗な紫色で朝顔みたいな花を咲かせるのがご存知、ホテイアオイになる訳ですが、以前、ホテイアオイが増えすぎて毎週ゴミとして処分するのが面倒って話をした友人が、それ欲しいって言いました。
それで、捨てるはずのコンビニの袋いっぱいのホテイアオイを友人に上げて暫く経つのですが、その友人曰く、確かにホテイアオイは増えすぎて困るので、これ、捨てるんじゃなくて、食用に使えないの?って、更に面倒な相談が来たのが今回のお話です。
正直、ホテイアオイを食べるって発想はまったくなかったので、友人の発想力の凄さに驚かされるのですが、アクアリウムにあまり詳しくないぶん、純粋に捨てる植物だったらなんとか出来ないの?って考えるのはある意味省エネで素晴らしい感性と言えます。
増えすぎたホテイアオイは食べることは出来る?
結論から言えば、ホテイアオイも食べれるのかもしれませんが、食べたいと思わないので、基本的には食べれない植物と思っておいたほうがよく、食料がなくなってしまった場合など、その時には食べれるような時代がやってくるかもしれないってレベルです。
ホテイアオイについて、薬草のように加工するとか、野菜炒めにして食べるって発想はどう考えても浮かんでこないので、詳しい人がいればそちらに聞いてみてもよいのですが、食品関係の専門家に聞いても、分からないし、想像も出来ないって反応でした。
まあ、ホテイアオイを見ても食欲がそそるってものではありませんし、食べても苦そうっていうか、もし、ホテイアオイが食用に適しているのであれば、邪魔者扱いされずに、普通に食用として世界的に流通しているはずなので、それがないのが答えですね。
新種の植物以外で食品流してないのには理由がある?
基本的に、食用として適切な植物であれば、どのような植物であっても既に世界規模で流通している筈なので、あれだけ繁殖力が爆発的に凄まじいいホテイアオイが、全くそのような扱いをされていない時点で、この水草は食用には適していない事になります。
全く似ていませんが、綺麗な水でしか育成できないワサビであれば、伝統的に日本では食用とされていて、綺麗な水を使って山奥で栽培がされていますし、あれも知らない人が見ればホテイアオイとの違いが分からないようなヘンテコリンな植物になります。
ただ、ワサビはとても貴重で商業的価値もあり食品としても適しているので、積極的に専業で栽培をしている人もいますけど、とにかく扱いが難しい水棲植物なのでホテイアオイのように放置で水場で育てれば良いってものではないので、結構大変です。
どうしてもホテイアオイを食べてみたい場合は自己責任。
ホテイアオイには芥子の実やトリカブトなどのような、法律で栽培そのものが禁止されていたり、人体に極めて有害な植物ではなく、どれだけ増殖をしても誰からも相手にされないし、逆に有害扱いをされて駆除の対象になる、あまり価値がない浮草です。
食べるか?と聞かれたら、食べれませんって回答をするしか無いのですが、どうしてもホテイアオイを食べたい場合、あくまで自己責任で食べるのは良いとして、屋外で普通に育ているホテイアオイの場合は、アブラムシや害虫が沢山いるので要注意ですね。
万が一、ホテイアオイを食べてもカエンダケのように髪の毛が抜けて苦しみながら死んでしまうことは無いでしょうし、変なきのこのように幻覚を見たりもないでしょうけど、どう考えても美味しいと感じることは無いと思うので全てが自己責任になります。
まだ、人類が見つけていない未知の植物でしたら、食べるというか、食用とか薬品関係で使うって選択肢もあるのでしょうけど、あれだけ世界中で繁殖しまくっているホテイアオイが、ゴミとして処分されている時点で、食べた人はだれもいないのかもです。