ミナミヌマエビの飼育に限った話ではないのですが、水槽を室内に設置して、そこで魚やエビを飼育していると、日本特有の地震といった問題に脅かされることがあります。
例えば、東日本大震災の際には、水槽が大破したり水漏れをしたりして、一歩間違えれば大事故につながったり、水漏れが原因で損害賠償請求をされてしまった人もいるかもしれません。
それでも、まだ毎日出入りしている住居での水槽トラブルなら良いのですが、長期間出張している人など、簡単には手入れが出来ないような場所に水槽がある場合は、地震で水槽が大破することによって漏電などの問題も発生する場合があります。
下駄箱の上に水槽を置いている人は想像以上に多いのです。
玄関前の下駄箱の上に水槽を置いていて、大地震でその水槽の水が殆ど飛び散って漏れてしまっているような場合は、直ぐに帰宅して手入れをしないと下駄箱がダメになったり、壁紙がダメになったりして、賃貸住宅の場合は原状回復義務により新品を購入しないといけない場合もあります。
水漏れがされたまま放置しておくと、ヒーターが露出してしまって安全装置がない場合はそのまま火事になったり、水が電気コンセントに大量にかかってしまった場合も火事の原因になることもあり、本当に水槽のことで不安が一派になってしまうものです。
エーハイム2213などの濾過フィルターも、吸い上げる水がなくなった場合は、空回りを行い、モーターが焼けつき故障するくらいならまだいいのですが、それでも動き続けると、これも火事の原因になってしまう恐れがあります。
地震の際の水槽の水漏れを防ぐにはどうすれば良いのか?
地震の際に、水漏れが気になる場合は、一番いいのは水槽を持たないことなのですが、こうなってしまうとあまりに話が極端すぎるので、水槽を持たないといった選択肢はなし前提で進めます。
水槽を持っている状態で、地震になっても水漏れが気にならない方法としては、すべての水槽を屋外に設置しておけば、いくら水が漏れたとしても、それが原因で何かしらのトラブルが発生することはありません。
ただ、熱帯魚やサンゴ、水槽クーラーが必要な生体の場合は、流石に厳しい気候の日本の屋外環境に耐えれるわけではありませんから、その場合は室内に水槽を設置しないといけません。
室内水槽で水漏れを防ぐ場合は、実は簡単な方法があり、アクリル水槽を使えば、大きな地震があっても殆ど水漏れが発生することもありませんし、水槽が破損することもありません。
その理由は、アクリル水槽というのは、その性質上、必ず水槽上部に補強用の縁が取り付けられている為、その水槽上部の縁が水が漏れてしまうのを防いでくれますから、実際に地震になった際でも、アクリルの大型水槽であれば、多少は漏れることはあっても殆ど水が漏れることはありません。
アジア・アロワナなどの大型の古代魚を飼育している環境であれば、必ず大型のアクリル水槽で飼育をしていて蓋をしているはずですから、地震で水が漏れることはありませんし、蓋がなくてもアクリル水槽の大きな縁というのは、水が漏れる要因を防いでくる効果がある訳です。
傷はつきやすいですが、アクリル水槽はオススメです。
縁ありガラス水槽なら東日本大震災も殆ど水漏れはありません。
東日本大震災が発生した2011年3月11日ですが、その際に下駄箱の上に水槽を二種類置いていて、一つの水槽は殆ど水が漏れておらず、もう一つの水槽は殆どの水が漏れてしまっている状態でした。
もちろん、水が漏れていない方の水槽が古典的なニッソーの60cm枠あり水槽であり、水が殆ど漏れてしまっている水槽が、最近はやりのオールガラスのフチなし水槽でした。
最近では、縁がない水槽の上部限界まで水を入れて鑑賞するようなスタイルが流行っているようですが、実際のそのような水槽や運用方法では、地震があった際に半分以上の水が漏れてしまって大変なことになってしまいます。
もう、相当古いデザインになってしまっている、ニッソーの60cm規格水槽であれば、縁が付いていますので、それがアクリル水槽と同じく水が漏れるのを防いでくれますから、どちらかと言えば、地震のことを考えると縁あり水槽をオススメせざる終えません。
縁あり水槽、アクリル水槽の場合は、外出していて地震が発生した際でも、それほど慌てずに対応をすることが出来るのですが、デザイン重視の枠無し水槽にめいいっぱい水を入れていた場合は、それは不安になってしまうものです。
今一度、ミナミヌマエビを飼育する際にも、枠あり水槽の地震の強さを見直すべきであり、安易なデザイン重視の枠無し水槽を購入するのは控えた方が良いかもしれません。