毎年夏場になると、水草が増えすぎて困るので、友人たちに無償で配布しているんですけど、放置しておくと屋外の場合は、一週間で水槽を埋め尽くすくらいに増殖をしているので、毎週駆除をしないといけない都合上、タダで貰ってくれる友人は貴重です。
ウィローモス、マツモ、サルビニア・ククラータ、ホテイアオイ等、屋外で育成している水草は爆発的に増えますので間引きが必要になるんですが、そこでマツモを配っている際に、友人たちから、何故?このマツモは葉っぱが柔らかくてモフモフ?との質問。
何でも、友人が水槽で育成しているマツモは葉っぱが固くてゴワゴワしているので、なんか見た目がイマイチと言うか、稚エビやメダカの稚魚の隠れ家に使えないらしく、私が配布しているマツモが理想に近いマツモらしく、たかがマツモですが色々あります。
マツモの葉っぱを柔らかくモフモフに育成する方法。
マツモの葉っぱを柔らかくてモフモフに育成する方法はとても簡単で、屋外に背が高い大きな発泡スチロールを用意し、直接太陽光が当たりにくくし、その中に適当にマツモを放り込んでいると、葉っぱがとても柔らかくてモフモフした感じに育ってくれます。
後は特別な注意点は必要ありませんが、ミナミヌマエビ、ピンクラムズホーン、タニシ、メダカなどを入れておけば、ボウフラも発生せずに、細かな苔も食べてくれますから、マツモの葉っぱがとても柔らかくて水面に浮かぶような状態に育ってくれます。
マツモの葉っぱが柔らかいと水面付近に浮かんでメダカの稚魚の隠れ家、ミナミヌマエビの稚エビの隠れ家、餌場になりますので、大きなメダカが沢山いても、稚魚や稚エビの生存率が高くなり、水槽の見た目も神秘的になるので、結構皆さん欲しいようです。
マツモは環境次第でぜんぜん違う水草に育つのが面白い。
マツモは価格が安くて入手がしやすく、更にはとても丈夫で成長が早い水草なのですが、育成する環境でぜんぜん違う見た目に育つタイプの水草なので、強力な光を照射して育てると、ゴツゴツした頑丈な水草になりますし、日陰ならその反対になります。
更に、色が赤くなったり、紫になったりと、どうやってそのようなマツモを育てているのか?と聞かれることが有るんですが、通常はマツモは緑色で、真っ赤なマツモとか、紫色のマツモは新種なの?ってなるんですが、実際には普通に育てているだけです。
マツモを赤色とか紫色に育てる場合、LEDとか屋外の照明では駄目で、熱帯魚用の蛍光灯を使って育てると、ある条件下で真っ赤なマツモ、紫色のマツモを育てることが出来ますがそれを取り出して、他の環境で育成すると、色が変わってくることもあります。
冬になると屋外のマツモは水槽の底に沈みます。
今回、友人が大変喜んでいた、葉っぱが柔らかくてモフモフのマツモですが、一年中この状態を保つわけではなくて、背の高い大型の発泡スチロール水槽にて日陰で育成していても、冬になって寒くなると、葉っぱが全て閉じてしまって、水槽の底に沈みます。
そのまま、春が来るまでマツモは越冬形状になり、葉っぱが全て閉じてしまって割り箸いのような状態になり、水槽の水面が凍りつく寒さになっても枯れることなく、暖かくなるまで水槽の水面底で、じっと耐えているんですが、凄い学習能力ですよね。
植物は生きているって話がよく聞こえますが、実際にマツモを見ていると、環境でぜんぜん違う水草に成長をしていき、形状や色まで全く別の水草のようになり、更には越冬を吸う準備、春になって元の状態になる準備、これを植物がやっているのが凄いです。