一切水換えを無しで管理できる水槽があるのは本当なの?

先日、水槽の管理方法についての相談をいただいたいのですが、その内容がなんでも水槽の水換えを一切しない状態で管理できるシステムがあるとのことで、水換えもなしで永遠に水槽を管理できるのだったらとてもいいのでは?と思ったそうなのですが・・。

実際には完全に水換え無しで水槽を管理するのは不可能ですので、必ず新しい水を定期的に水槽に追加しているはずなので、この類のシステムのカラクリとしては、確かに意図的な水換えは必要ないのかもしれませんが、蒸発した水の追加をしている筈です。

そのため、水換えはしなくても蒸発した水の追加をしているため、それにより新しい水を水槽に定期的に追加することによって、意図的な水換えをしない状態で水槽を維持できている仕組みだと思いますので、正直あまり真に受けないほうが良いと思います。

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一切水換えを無しで管理できる水槽があるのは本当なの?

 

既にご説明している通り、一切水換えをしなくても良い水槽というのは、意図的に水換えをしていなくても、必ず蒸発した水の追加は行っているはずですから、それで新しい水を水槽に投入して、ろ過フィルターでは対応できない水の汚れの改善をしています。

あまり難しい専門的な言葉は使わずに説明すると、水槽の中にメダカやエビを入れて飼育を始めると、生き物なので必ずアンモニアを排出することになるのですが、このアンモニアは猛毒のようなもので、そのままだとアンモニアが増え続けて水が悪化します。

風の谷のナウシカで言えば、水槽内が腐海の様な状態になり、生き物は死滅します。

そこで、エーハイム2213のようなろ過フィルターを設置して、アンモニアをバクテリアで分解して、アンモニアよりも無害な亜硝酸に変換し、更に他のバクテリアが亜硝酸を硝酸塩という、更に亜硝酸より無害な物質に交換をして水槽の水を維持しています。

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水を汚すアンモニアと亜硝酸と硝酸塩の違いが分かりにくい?

 

水槽のろ過フィルターの基本的なシステムとしては、魚やエビが排出するアンモニアをろ過フィルター内のバクテリアが亜硝酸に変換して、更にろ過フィルター内の他のバクテリアが硝酸塩に変換をして、最終的にかなり無害な物質になり水槽内に残ります。

ちなみに亜硝酸は(あしょうさん)と読み、硝酸塩は(しょうさんえん)と読むのですが、なれていない人はなんだか良くわからない状態になってしまいますので、アンモニア>亜硝酸>硝酸塩の順番に水槽内で有害であり、この順番で変換されると覚えます。

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最終的にどのようなろ過フィルターであってもオーバーフロー水槽であっても、硝酸塩だけは水槽に蓄積されていきますので、これを水草に吸収させて水をさらに綺麗にしてくんですが、流石に水草では限界がありますから、定期的な水換えが必要になります。

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硝酸塩を水槽から除去するには定期的な水換えが必要。

 

この硝酸塩ってのが曲者で、確かにアンモニアと比較するとかなり無害に近い物質なのですが、これはバクテリアでは除去ができないことから、水槽内に蓄積されていくため、定期的な水換えで硝酸塩を水槽から除去して水槽をよりクリーンな状態にします。

永遠に水換えをしないシステムでは、硝酸塩の扱いについてどう説明しているのか分かりませんが、水草を大量に設置して硝酸塩を吸収させるにしても限界がありますし、水槽の水は必ず蒸発していくことから、その際の新しい水の補充でのごまかしですね。

基本的に、どのようなろ過フィルターを使っても最終的な物質である硝酸塩は除去ができない状態になりますので、有害なアンモニアとか亜硝酸を速やかにバクテリアが分解していき、より無害に近い硝酸塩にすることにより、水槽が安定した状態になります。

 

 

水換えを一切しないのではなくて交換時期を伸ばすほうが現実的。

 

エーハイム2213を60cm水槽に3台設置して運用管理すると、このアンモニアとか亜硝酸を速やかに硝酸塩に大量のバクテリアが変換してくれるので、より水槽が安定して、蒸発した水を追加するだけでも、ある程度管理できる水槽をつくる事は可能です。

オーバーフロー水槽のろ過能力が高いのはこのためで、大量のろ材を濾過用の水槽にセットできることから、それにより最も有害なアンモニア、その次に有害な亜硝酸をバクテリアが硝酸塩にガンガン変換してくれるので、水槽が長期的に安定をします。

海水魚でしたら、この硝酸塩を強力な自然濾過を行う昆布に吸収させて24時間照明を昆布に当て続けて水を綺麗にするってシステムも有りましたので、淡水でもマツモ等を専用の濾過水槽に入れて、24時間照明で管理するシステムを作っても面白いですね。

なので、水換えを必要としない水槽が欲しい場合、それ自体は大変難しいですから、60cm水槽ならエーハイム2213を3台等、強力なろ過フィルターを水槽にセットしてなるべく水換えの期間を伸ばしていける環境を用意したほうが現実的ということです。

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Updated: 2022年8月5日 — 8:02 PM