水槽を設置する際には、玄関の下駄箱の上に設置する場合などを除き、床の上に水槽を設置する場合は水槽台が必ず必須になりますが、この件について、何故?、床に直接水槽台を設置してはいけないのか?についてのご質問をいただきましたので回答します。
基本的に、床や畳の上に水槽台を設置してはいけないという訳ではなく、別にそのような設置方法もアリといえば、アリなんですけど、水槽自体が鑑賞を目的としたものですから、寝っ転がって布団の中から水槽を鑑賞するのでもない限り、水槽台が必要です。
下駄箱の上に水槽を設置する場合であれば、下駄箱そのものが背が高い水槽台の代わりになりますので、更に水槽台が必要になることはありませんが、下駄箱の場合は強度がある程度必要になりますので、重くなる水槽を設置する場合は注意が必要です。
何故?床に水槽を設置してはいけない?水槽台の役割。
水槽は水を入れるとものすごく重くなり、仮に30㎝水槽であってもその場から動かすことが出来なくなりますし、60㎝水槽であれば重さは60キロを超えますし、90㎝水槽であればなんと150キロ以上の重さになることもあるので、まず移動ができません。
水槽を設置する場合、水平で安定した頑丈な水槽台の上に設置するのが基本であり、万が一水平でなく歪んでいる場所に設置した場合、水槽の一部分に凄まじい負荷がかかってしまい、そのまま水槽が破損してしまうこともあるので水槽台が必要になります。
更には、床の上に直接水槽を設置すると、一部を除き大半がガラス水槽になりますので、間違えて掃除機をぶつけてしまったり等をした場合、そのまま水槽が割れてしまい、水が漏れて大変な状況になりかねませんので、水槽台には防御の役割もあります。
一般的に観賞魚やエビは横から眺めるのが基本です。
水槽台を設置してその上に水槽を置くことにより、横からの鑑賞が容易になりますし、一般的に言えば、水槽は横から鑑賞するものであり、特別な理由がないと真上から鑑賞する事はありませんから、高さをかさ上げするためにも水槽台が必要になります。
ただ、真上から鑑賞したい場合は、高さが低い10㎝位の水槽台もありますので、そのようなちゃぶ台のような水槽台を設置するのがお勧めで、頑丈なアクリル水槽でもない限り、破損のリスクが極端に高くなる床に直接設置するのは全くおすすめできません。
大型のアクリル水槽はとても頑丈で衝撃に強いですから、別に床の上に直接設置してもよいのですけど、そうなるとオーバーフローのろ過システムが使えなくなる事や、エーハイムプロフェッショナル等の大型の外部式ろ過フィルターが使えなくなります。
外部式フィルターを設置するなら水槽台は必須になります。
水槽台を設置することにより、水槽の高さが嵩上げされて、水槽台の部分に空間ができますのでその中にエアーポンプやホース類、電源周りやタイマーなどを収納してスッキリさせる事ができますし、何より2213等の外部式フィルターが使える様になります。
外部式フィルターの構造はサイホンの原理を使い、水槽よりも低い位置に外部式フィルターを設置しないといけない都合上、床の上に直接水槽台を設置してしまうと、一般的には外部式フィルターを使えなくなりますので、大抵は投げ込み式等に制限されます。
更には水槽用クーラーを使うには、水中ポンプでもできますが、基本的には濾過機能がアップする外部式フィルターが必要になりますので、水槽を床に設置すると、夏場の水温管理ができませんし、水が漏れてしまった場合に床が腐ってしまう場合もあります。
住宅を水漏れによるシミや破損から守る為、水槽が破損するのを防ぐ為、観賞用として見やすい高さに水槽を設置する為、コードや飼育器具をしまうスペースを確保する為、ろ過フィルター2213等を設置する為等、水槽台には色々な役割があるのです。