メダカの飼育を始めようとしている人から相談を受けたのですが、メダカと黒メダカの違いって一体何でしょうか?、との内容で、多分、これ初めてメダカの飼育をしようとしている人なら誰でも疑問に思うことではないかと思いますので、ご説明をします。
まず、ここでメダカというものが何を意味しているのかと言えば、大抵はヒメダカのことであり、かつてはメダカと言えば黒メダカがメダカだったんですけど、最近では小学校の教科書に掲載されているメダカも実はヒメダカになってしまっている訳です。
ヒメダカというのは黄色っぽいとかオレンジ色っぽいメダカのことで、どのようなペットショップやホームセンターに行っても、必ず販売されていることから相当な需要がある魚であることがよく分かるのですが、実際には飼育用ではなく餌用が多いですね。
メダカと黒メダカの違いは一体何?実は色が違うだけで同じ魚。
基本的にヒメダカも黒メダカも同じメダカになりますので、単に色が違うだけで同じ水槽で交配させることも出来ますし、ヒメダカから先祖返りで黒メダカが生まれてくることもありますので、色が違う以外は全く同じメダカなのですが、違いと言えば・・・。
ヒメダカってメダカの中でも相当飼育環境の劣化に強いと感じることがあるのですが、個人的な主観とは言え、これまで長期間に渡って大量に繁殖されてきた都合上、強いDNAをもったメダカの遺伝子がより子孫に受け継がれているからかもしれません。
また、ヒメダカはメダカの中でも最も価格が安いので、初めてアクアリウムを始める人にもお勧めの魚ですし、パイロットフィッシュとしての需要も多く、また最も需要が多いのは肉食魚の餌として大量に購入されることから必ずペットショップで扱います。
初心者の人には黒メダカよりもヒメダカの方が飼育が楽です。
これからメダカの飼育を検討している場合、黒メダカよりもヒメダカのほうが飼育が価格も安くて気分的にも楽なので、初めて飼育をするのであれば圧倒的にヒメダカの方がお薦めですし、元々パイロットフィッシュとして使われることも多いので安心です。
パイロットフィッシュと言うのは、初めてメダカの飼育をする際には、バクテリアがろ材に付着していないことから、ろ過フィルターが正しく稼働していないため、どうしても水質が悪化しやすくなりそれが原因で魚やエビが死んでしまうことが多いのです。
その為、水の悪化に強いヒメダカをパイロットフィッシュ、片道切符の神風特別攻撃隊のような感じで水槽に投入して、死んでしまってもよいのバクテリアが発生するまで何とか生き残ってくれれば・・・と言った感じで1ヶ月ほど水槽内で試験飼育をします。
黒メダカは最近では価格が高騰をしているので結構貴重?
かつては黒メダカは田んぼや小川などの自然界に生息しているメダカですし、偶然ヒメダカのような色が違うメダカが誕生しても自然界では目立ちすぎて生き残る事ができませんで、自然界のメダカは殆どが黒メダカになるのですが、最近は減少しています。
その理由は人間による開発でメダカの生息地域が奪われている事が最大の原因であり、メダカは確かに食物連鎖のかなり下の位置にいる弱い生き物ですが、繁殖力も桁違いなので、生息場所があれば簡単には絶滅はしないのですけど、それが無くなると・・・。
その為、商業用途で大量に養殖されているヒメダカとは違い、黒メダカは結構貴重な存在になっていることや、その地域で遺伝子が異なっているので、自然環境保護の目的で地元のメダカのみを飼育繁殖させておくと、万が一の絶滅の時でも対応できます。
自然界で採取した黒メダカを飼育する際にはその黒メダカのみを飼育するようにしておき、他のヒメダカとかペットショップで購入した素性が分からない黒メダカとは隔離して飼育することが好ましいとされていますので、興味があれば是非飼育をしましょう。