ジャンボヌマエビというエビについて問い合わせを頂いたのですが、そのような名称のエビは存在しませんので、恐らく商業ベースの商品名として販売業者等が勝手につけた名称だと思うのですが、淡水のエビとのことですから、恐らくは正体はあのエビです。
このジャンボヌマエビの正体ですが、恐らくは巨大化したヤマトヌマエビのことを総表現しているだけであり、ヤマトヌマエビは巨大な個体になると8㎝前後になることも多くて、その巨大な姿を見るとまさかヤマトヌマエビだとは思わない人も結構います。
巨大なヤマトヌマエビについては、ホームセンター等の水草展示水槽の中で飼育されていることも多くて、巨大な流木に大量の8㎝前後のヤマトヌマエビが大量に張り付いている姿を見ると、ちょっとだけ恐ろしくなってしまいますが、本当に大きいです。
ジャンボヌマエビの正体は実は巨大化したヤマトヌマエビ?
ジャンボヌマエビとして販売されている巨大な淡水のエビがいれば、実際にはどのようなエビなのかを見分ける方法はとても簡単で、淡水の環境で日本の自然界にて生息しているエビで巨大なハサミがついているのであれば、それはテナガエビになります。
テナガエビは本当に大きく、ハサミを含めると15㎝前後になるエビですし、唯一食用として積極的に日本料理店で食材として利用されているエビになりますので、商業的価値も高いのですが、テナガエビをジャンボヌマエビとして売る業者はいないでしょう。
体長が50㎝のテナガエビでしたら、ジャンボヌマエビとして販売している業者も出てくるかもしれませんが、そのような個体は三倍体でもない限り、通常はいないため普通は5㎝前後の大きさだと認識されているヤマトヌマエビの巨大な個体だと思われます。
ヤマトヌマエビの見分け方はとても簡単で体の斑点を見れば良いです。
ジャンボヌマエビがヤマトヌマエビが巨大化した個体であるかどうかを見分ける方法は実はとても簡単であり、その方法としてはヤマトヌマエビの体は透明に近い色になっており黒いボールペンで突いたような斑点が規則的に並んでいるのですぐに分かります。
同じ淡水のミナミヌマエビやスジエビ等ではこのような丸い斑点は体にありませんし、スジエビは目玉が飛び出ていて、ハサミがついているので直ぐにスジエビであると判断できますし、唯一ミナミヌマエビが巨大化した可能性があるかもしれない状態ですね。
ジャンボヌマエビがミナミヌマエビが8㎝以上に巨大化した個体を固定したものであるなら、ミナミヌマエビにはヤマトヌマエビの体で見られる丸い斑点はありませんので、その部分を見て判断することが出来ますから、一度よく見てみると分かりやすいです。
巨大なヤマトヌマエビをジャンボヌマエビとして売ったら詐欺?
一般的にトヨタの10年落ちのヴィッツをエンツォ・フェラーリとして販売すると完全に詐欺になりますので警察のお世話になる訳ですが、巨大なヤマトヌマエビをジャンボヌマエビとして販売しても別に問題はありませんし、特に詐欺にもならないでしょう。
アクアリウムの業界では、本来の名前とは別の名称で商品(生体)を販売することは珍しくありませんから、アカヒレをコッピーとして販売したり、ピンク色のラムズホーンをピンクラムズホーンと販売したり、メダカも楊貴妃とかみゆきとか色々あります。
巨大化したヤマトヌマエビを新種のジャンボヌマエビであるとか、1匹100万円等の法外な価格で販売すれば別でしょうけど、そうでなく一般的なヤマトヌマエビと同じくらいの価格でジャンボヌマエビの名称で販売していることは別に何の問題もありません。
逆に、大きなエビであることが誰にでもわかりますのでわかりやすしですし、アクアリウムの業界では魚やエビの名称は、色や形状によって同じ種類のものでも変化して扱われることが多いですから、ヴィッツをフェラーリとして売るのとは事情が異なります。