ミナミヌマエビの飼育をするにあたって、室内飼育の場合であれば、必ず水を巡回させて濾過を行うフィルターを設置する必要になります。
濾過なしでも飼育ができる場合がありますが、必ず短期的な扱いに終わってしまいますので、長期的な飼育と呼べる状態を維持するためには、必ず濾過装置が必要になります。
屋外水槽の場合は、その性質上、水を巡回させて濾過を行うフィルターは特に必要ありませんが、個人的思想で付けたい人がいれば、つけても特に問題はありません。
室内水槽と屋外水槽の飼育においての決定的な違いは、濾過装置が必要かどうかであり、濾過装置そのものが必要がない屋外水槽の秘密は太陽の光があたっているかどうかになります。
太陽の光が常に水槽にあたることにより、屋外水槽では自然の濾過環境が出来上がってきて、餌も勝手に湧いてきますし、水も勝手に綺麗になるといった状態になります。
太陽は偉大であることがよく分かる話です。
室内水槽の場合で、ミナミヌマエビの飼育をされている方でしたら、最も気軽に設置できるのがスポンジフィルターではないでしょうか?
ただし、スポンジフィルターは一見価格が安くて便利に思えるのですが、長期的に見ると割高なフィルターになり、性能もあまりよくありませんし、メンテナンスの頻度も高くなります。
耐久性においても、だんだんスポンジがよれてきてしまったり、メンテナンスをしている際にスポンジが破損してしまうこともありますから、そうなると、また新品で購入しないといけません。
スポンジフィルターが破損した場合、部品単位で購入しないといけないと思ってしまうかもしれませんが、スポンジフィルターを部品単位で購入すると逆に割高になってしまいます。
スポンジフィルターが破損した場合は新品を購入した方が安い。
基本的に、スポンジフィルターというのは、永続的に使えるものではなくて、定期的に交換して使うものですから、割高になってしまうという話です。
ミナミヌマエビの飼育をする場合でも、できればスポンジフィルターはやめておいた方がよいでしょうし、同じ水槽の中にプレコ系の魚を飼育する場合は、速やかに撤去した方が良いでしょう。
性能自体も低いですし、メンテナンスも頻繁にしないといけないスポンジフィルターですが、やはり愛用している方は多いようです。
その理由としては、他のフィルターが使えないような水槽の環境であっても、スポンジフィルターでしたら利用できることが多いことや、酸素を供給して使いますから、夏場の酸欠防止などにも役に立ちます。
スポンジフィルターが性能が低いといっても、それは同じ価格で計算した上部フィルターや外部フィルターと比較してのことですから、スポンジフィルター単体で見た場合は、特に低すぎるという訳でもありません。
ミナミヌマエビ単独飼育の小さな水槽の場合はオススメ
30cm以下の室内水槽で、適切な個体数のミナミヌマエビを単独飼育している場合でしたら、スポンジフィルターでの飼育も結構普通に安定して飼育できます。
また、稚エビ専用の育成水槽になると、スポンジフィルターでも十分すぎるくらいの性能を発揮してくれますし、稚エビを吸い込んだりしない為、安心して飼育することも可能です。
スポンジフィルターそのものが、ミナミヌマエビの足場として活躍してくれますから、ミナミヌマエビからすれば、スポンジフィルターは水槽内にあった方がよいので、足場目的でスポンジフィルターを設置するのも良い判断です。
ミナミヌマエビとスポンジフィルターの相性はどうなのかといえば、小規模の飼育環境であれば適切になるのでしょうど、60cm水槽クラスになった場合は、できれば外部式のフィルターを使った方が良いと言えます。
単独飼育をしない場合で、魚を同居させる場合は、できれば今後のトラブルを考えて、スポンジフィルターは思い切って撤去する方向で検討するのも良いかもしれません。
スポンジフィルターのメンテナンス方法
テトラのスポンジフィルター、エアポンプ、エアチューブがあれば、その日から簡単に利用できる、濾過装置ですが、購入してから使い始める際には、それなりのメンテナンスが必要になります。
メンテナンスについては、飼育環境にもよるのですが、2週間に一回くらいの感覚で、水槽内の水をバケツに移して、その中で手で揉むようにして洗えば、スポンジフィルターに溜まった汚れやヘドロが一斉に出てきます。
何度繰り返して、スポンジフィルターから汚れやヘドロが出なくなったら、あとは水槽に戻せば良いだけです。
この際に、スポンジだけではなくて、スポンジフィルター本体も全て取り出して洗浄しておかないと、エアーが目詰まりする原因になる場合があります。
スポンジフィルターを掃除する際には、全てを水槽から取り出して、吸盤から、本体のプラスチックの部品から、綺麗にしておけば大丈夫です。
スポンジフィルターが目詰まりを起こすと、エアーポンプに相当な負担をかけることになりますので、故障の原因になったり、濾過機能の急激な低下の原因になったりします。
放置飼育をしたい方には、スポンジフィルター自体はまったく向いていないといえます。
処理能力の限界を超えたスポンジフィルターは、そのまま放置しておくと、どんどん水を汚すだけの存在になってしまいますから、そうならないようにマメなメンテナンスが必ず必要になることを覚えておいてください。
最悪は、補助的に使っていたスポンジフィルターであっても、それが原因で、ミナミヌマエビが全滅するきっかけになることになります。