ベテランの人であれば、長期間にわたってミナミヌマエビを飼育している人が多いのだとは思いますが、初心者の方が興味を持って実際にミナミヌマエビを飼育してみたものの、なぜかミナミヌマエビだけが水槽から居なくなっている人もいるかと思います。
これ、初心者の方でしたら必ず一度は経験をしてしまう話ですので、その原因と対策方法を知っておいたほうがよいですし、実はとても簡単な理由でミナミヌマエビだけが水槽からいなくなっているだけですから、なぜそうなるかを知っておくと便利です。
初心者の場合は最初の水あわせに問題がないかが重要です。
一般的な話としては、水槽からミナミヌマエビだけがいなくなる場合、初心者の方でしたら最初の水あわせに失敗していて、それで数日後にミナミヌマエビだけが全滅をしてしまうケースもありますので、まずはこの水あわせが成功しているかどうかです。
ミナミヌマエビの場合、レッドビーシュリンプよりは相当水あわせが楽に行えるとは言っても、やはりエビですので、ピンクラムズホーンのようにいきなりドボンで水槽に放り込んでしまうと、水質と温度の違いのショックであっさり死んでしまいます。
ですから、ミナミヌマエビを新規に水槽に導入する場合は、出来ればスドーのサテライトを使って、余程気温が低いときは別ですけど、基本的には水の量を最少限度まで絞りつつ時間をかけて自動で水あわせを行うと、殆どの場合はそれだけで成功します。
水槽の水も問題ないし抱卵もしているミナミヌマエビだけが消える?
水あわせも成功していて、その後も数ヶ月にわたって無事にミナミヌマエビの飼育が行えていて、抱卵もしている状態なので、そのままエビが増えるかと思って放置していたら、いつの間にやらミナミヌマエビだけが水槽から消えてしまう・・・。
これについては、何故ミナミヌマエビだけが水槽からいなくなるのかがよく分からない人が多くて、水質を何度調べても問題がない状態で、抱卵も何度もしているのにいつの間にやらミナミヌマエビだけが全滅している現象が発生することがあります。
この原因と理由については実はとても簡単な話であり、水槽の中で飼育しているメダカやヒメタニシは全く問題がないのにミナミヌマエビだけが全滅する場合は、単純に寿命でミナミヌマエビが死んでいっているだけの話なのです。
水質がよいのにミナミヌマエビだけがいなくなるのは単に寿命です。
自然界のような広い空間で飼育ができない以上、ミナミヌマエビという小さなエビはあらゆる魚の餌として認識されるため、同じ水槽内でメダカやネオンテトラなどがいる場合、必ずかたっぱしから稚エビは襲われて食べられてしまうのです。
その結果、ミナミヌマエビは何度抱卵をしても子孫が残せなくなり、水槽の環境がどれだけ良くてもそのうち親個体が寿命で次々倒れていき、最後にはミナミヌマエビだけが水槽からいなくなるのが、この不思議現象の謎解きと答えになります。
メダカの寿命とミナミヌマエビの寿命の違いの結果。
メダカの場合はミナミヌマエビよりも圧倒的に寿命が長くて3年から5年くらいは生きる個体もいるのですが、ミナミヌマエビの場合は誕生してから半年から1年くらいしか寿命がない為、その為、子孫が増えない環境では最も早くその姿が消えてしまいます。
当然、メダカも水槽内で産卵を行い、その卵や稚魚を親メダカが食べてしまう為、そのまま放置していると個体数は増えないのですが、寿命がミナミヌマエビよりも圧倒的に長い為、先に必ずミナミヌマエビの方から消えていくことになります。
ミナミヌマエビの場合、同じ個体に見えても実はそれは子孫であることも普通ですから、水槽内で半永久的にミナミヌマエビの飼育をする場合は単独飼育かプレコや貝のみを同居させて、メダカなどの同居はさせないようにしておく必要があると言えます。
あと、屋外水槽であれば高い防衛力を誇るホテイアオイを大量に浮かべておける為、環境によってはミナミヌマエビもメダカもある程度子孫を残していけますので、放置状態でも子孫が増え続ける為、そこで半永久的に飼育することができるのです。