先日、ビオトープを自宅の庭に設定しているのですけど、そこの水場に魚を入れても毎回すぐに居なくなるので、その原因と対策を教えて欲しいと言ったご相談を受けました。
こちらについては、実際の現場を見ていないので確実なことは言えないのですが、地方の一戸建ての環境であり、東京都心のタワーマンションのベランダに設置しているビオトープではありませんので、おおよその予測をすることは可能です。
では、一体どの様な理由で、毎回の様に魚がすぐにビオトープから居なくなってしますのでしょうか?、神隠し現象がビオトープ内の魚に対して行われているのでしょうか?
ビオトープの規模と飼育している魚によって原因が異なります。
通常、ビオトープというのは、睡蓮鉢などを水槽として扱うようなこじんまりとしたイメージがありますので、あまり大きくない水場と言ったイメージが強いのですが、地方の人であれば本格的な庭園のようなビオトープを作られている方もいらっしゃいます。
ですから、ビオトープと言っても、その規模によっては飼育できる魚の種類や大きさも異なってくるのですが、今回はそれほど大規模な環境ではなかった様ですので、飼育している魚もメダカがメインだった様です。
ちなみに、池とも呼べる巨大なビオトープ環境であれば、鯉やナマズなどの大きな魚を飼育した場合、大型の猛禽類でも飛翔してこなければ、まずそこかなら魚が居なくなることはありませんので、興味があれば是非・・・。
ビオトープからメダカが毎回の様にいなくなる原因について。
今回のメダカが毎回ビオトープの水槽から居なくなっている原因として一番考えられるのが、地方の一戸建ての庭先の水槽ということで、天敵が侵入してきてメダカを襲って食べているのではないか?と言った話になります。
通常、メダカをビオトープの中で飼育した場合、その環境に馴染んでしまって、大雨が降ろうが冬になろうが中々死ぬこともなくなりますし、環境が合わなくてメダカが死んだのであれば、必ず死体が水槽の中に残っているはずです。
環境によっては、メダカが死んでしまっても、その死体が分解されずに長期間にわたって水槽の底に沈んでいる事もありますし、メダカが居なくなってしたいすら全くないと言った状況自体が普通ではありません。
ですから、今回の原因については、おそらくメダカを狙った天敵が周辺にいる可能性がありますので、しばらくはミナミヌマエビやヒメタニシなどを水槽に入れて、環境に問題がないかの確認をするのが良いかもしれません。
通常はメダカの様な小さな魚は中々狙われません・・・。
屋外にて飼育する際に、一番天敵に狙われる魚が金魚であり、大きさ的にも猫や鳥、イタチなど、あらゆる捕食者から狙われる存在になっていて、巨大な鯉やナマズになれば成長すれば天敵はおらず、メダカも逆に小さすぎて猫などに狙われる事もありません。
例えば、成長したビワコオオナマズを池で飼育していても、それを狙う魚やイタチ、鳥などは居ませんし、ヨーロッパではナマズが鳩を襲って食べていますから、状況次第では、逆にナマズのほうが襲いかかってもおかしくありません。
成長しても小さなメダカの場合、ビオトープで飼育する際でも大型の捕食者に狙われない都合上、かなり安心感があるのですが、そのメダカが毎回居なくなっている時点で、一番疑うべき天敵はヤゴではないでしょうか?
もしかしたら、ビオトープの中にヤゴが沢山いて、泥の中に潜って見分けができない様な状態で隠れているかもしれませんので、一度ビオトープの中をすみずみまで確認してヤゴが居ないかのチェックをされるほうが無難です。
ビオトープの場合、その性質上必ず屋外にありますから、地方の場合はトンボが飛翔してきてそこで産卵をする事もあり、その後はその環境でヤゴが誕生してかたっぱしからメダカを襲って食べてしまうこともあります。