アクアリウムに慣れてきた人であれば誰でも経験するであろう飼育している魚やエビの繁殖行動になるのですが、その際には大抵の場合、稚魚を単独環境に隔離してから飼育することになることが殆どです。
相当大きな水槽環境であるとか、親が子育てをするような魚の場合は別ですけど、そうでない場合や複数の種類の魚が水槽内にいる場合、殆どのケースで卵や稚魚は食べられてしまいますから、何もしないと水槽からいなくなり育てることが出来なくなります。
一般的な家庭で1種類の魚だけを単独飼育している環境は少ない。
大抵、一般家庭に設置されている水槽の場合、何か一種類だけの魚を水槽で単独飼育しているのではなくて、いろいろな種類の魚を水槽で飼育しているはずです。
稚魚が沢山生まれたからと喜んでいたら、何もしないと翌日には全て水槽からいなくなっていたなどはよくある話ですから、別に個体を増やす必要がない場合を除き、速やかに稚魚を保護しながら育てていくことになります。
そんな時に困るのが稚魚を水槽から他の環境に移動させる場合の手段であり、成長した個体であればネットで捕獲したり、手づかみで捕まえて移動させたりするものなのですが、稚魚の場合はそうはいかない事情があるのです。
稚魚の体は大変デリケートなので扱いには特に注意が必要です。
例えばメダカの場合でしたら、成長している個体の場合は魚を掬う専用のネットを使って水槽から捕獲するのが基本であり、この方法だとメダカを傷つけずに安定して捕獲することが可能です。
メダカは嫌がって必死で体を動かしてピチピチしていますが、別にそれで地名的なダメージがあるわけではありませんので、あとは速やかに新しい移動先に投入すれば問題はありません。
しかし、稚魚の場合は話が異なり、ネットで掬うとそれ自体で多大なるダメージを与えてしまうことがありますので、稚魚の場合はスポイトで吸い上げて捕獲するのが一般的です。
ただ、稚魚は体が小さくて弱いですから、思いっきりスポイトで吸い上げて、思いっきり噴射させて新しい水槽環境に流し込んだ場合、稚魚はそれだけでショック死をしてしまいます。
その為、稚魚をスポイトで吸い上げる際、新しい環境に流し込む際には、ゆっくりと優しく扱うようにしておかないと移動させるだけで稚魚が死んでしまいますから注意が必要です。
スポイトの吸い込み口よりも一回り小さい稚魚でないと即死。
スポイトにも色々と種類があるのですけど、大抵は吸い込み口が最も細くなっていますから、その吸い込み口の大きさよりも一回り体が小さい稚魚でないと、吸い込む際にその場で稚魚が潰れてしまい即死状態になってしまうことがあります。
メダカの稚魚などでしたら1cm程度の大きさくらいでしたらなんとかスポイトで吸い込めそうな気がするのですけど、お腹や頭がその際に勢いよく擦れてしまって、スポイトから吸い出した際には死んでいた・・・などがよくあります。
スポイト利用時には稚魚の大きさを確認してから利用するようにしないといけません。
多分、初めてスポイトを使って稚魚の移動をする際に、大抵の人がやってしまうトラブルになるのですけど、何事も経験なのでトライアンドエラーで覚えていくのも良い判断になります。
うーん。これくらいならいけるだろう・・・と思ってスポイトで稚魚を吸い上げると、すでにスポイトの中で死んでいた状態を何度か経験してから覚えていくことになりますね。
稚魚を移動させるにはダイソーの100円コップが簡単かつ最適。
メダカに限らず稚魚の扱いはとてもデリケートになりますから、ネットで掬うにも大変ですし、スポイトで吸い上げるにも大変なのですが、最も安全に稚魚を捕獲する方法としてコップで掬うといった方法があります。
この方法でしたら、コップで稚魚の周辺の水ごと削り取る感じになりますから、安心安全に稚魚を捕獲することができる為、ある程度水槽の広さに余裕がある場合は大変有効的な捕獲手段になります。
また、ダイソーに行けばいろいろなデザインや大きさのコップが100円で販売されていますから、コストも大変安いのが特徴なのですけど、いかんせんコップを水槽で動かせるくらいの広さが水槽に必要になる為、サテライトSなどでしたら物理的に利用できないのがデメリットでしょうか?
サテライトSの場合は、その容器自体をコップのように持って移動先の水槽に水ごとひっくり返して稚魚を移動させることになるでしょうから、特に問題はないのですけど、ネット、スポイト、コップを使い分けると稚魚の移動が大変便利になります。