ミナミヌマエビやメダカの飼育をしている人であれば、殆どの人が何かしらの適切な餌を意図的に与える環境で愛情を持って育てていると思いますが、その餌の与え方によっては、逆に重大な悪影響を与えることもあります。
知らない方もいるかもしれませんが、水槽内で飼育している魚とかエビが死んでしまう原因の中で最も多いのが餌の与えすぎであり、これは初心者の方であるほどその状態になることが多いのです。
飼育している魚とかエビの為を思い、どうせなら餌をたくさん与えた方が喜ぶだろうとか、そのほうが良かれと思ってやった過剰な餌やりが原因で水を汚してしまい、生き物が住めなくなる状態を作ることもあり、それ自体が逆効果になることもあるのです。
餌の与え方には特に注意しましょう・・・と言っても初心者の方にはよく分かりませんので、今回はタブレット状の人工餌を与える際の注意点についてご説明いたします。
タブレット状の餌は大変扱いやすくて便利な餌が多いのです。
まず最初に、タブレット状の餌についてそれがどの様なものであるのかを知る必要があるのですが、その名の通りバファリンのように薬の錠剤の形状をした餌であり、固形状のものですから、水に入れると当然直ぐに底に沈みます。
これは、クリルのように水面に浮かんだ状態で魚が食べる様な餌ではなくて、水槽の底に沈んだ状態で食べられる餌ですから、一般的には水槽の底で活動をしている底物系のナマズの様な魚であるとかエビなどが主体の餌になります。
メダカの場合は、水槽の底に沈んだタブレット状の餌を見つけると、直ぐに底まで潜って餌周辺に集まりますから、事実上はメダカの餌としても有用なのですが、アロワナのように常に水面を泳いでいる魚には全く向いていません。
アロワナの場合はクリルの餌付けも大変なくらいですから、底に沈む様なヒカリクレストキャットなどのタブレット状の餌を積極的に与える人は先ずいないでしょう。
タブレット状の餌を与えている場合は週に1回は水槽を掃除。
ヒカリクレストキャットとかヒカリのプレコタブレットのような餌というのは、粉状の餌と違って水槽に入れても型崩れすることなく、魚やエビが最後まで綺麗に食べてしまう様に見える為、一見して水槽の中が常に綺麗に保たれている様に見受けられます。
ですから、毎日多めにタブレット状の餌をついつい与えてしまいがちになるのですが、実際には水槽の底に敷いてあるソイルとか大磯などの隙間の中に、細かなタブレット状の餌の破片が沢山入っているのです。
その為、出来れば週に1回くらいのペースで水換えの際に水作のプロホースにて水槽の底に溜まっているタブレット状の餌の破片を吸い上げて除去しないと、どんどん水が劣化していくことになりますから注意が必要なのです。
そのまま放置して、大量のタブレット状の餌を与え続けると、間違いなく水槽の中の魚とかエビは全滅してしまうくらいの状態になりますし、そうなってしまった場合は、水槽のリセットをするしかなくなります。
そうならない為にも、タブレット状の餌を与える場合は、常に水槽の底に食べ残しの破片が沢山沈んでいることを意識した上で、餌を与える量をコントロールするする様にしておくと便利です。
水作のプロホースで水槽の底に敷いてあるソイルなどにゴソゴソしてみると、驚くくらいの量のタブレット状の餌の破片が吸い上げられますから、それが長期間において水槽の底に沈んでいるのであれば、当然良いことは全くありませんからね。