水槽で飼育している魚は元気に泳いでいるのに、何故か同居させているエビだけが、毎日のように落ちる、いわゆる死んでしまっている状態になっている理由と対策方法を教えて欲しいとの相談を受けたのですが、エビは魚よりも特に水質に敏感な生き物です。
その為、水槽内で魚は全然問題ないのにエビだけが死んでしまう場合、大抵が水質に問題がある事が多く、早い話がろ過フィルターが限界に達していて濾過が追いついていないか、もしくは、水温が高すぎる、または低すぎる事により、エビが耐えれない状態。
ただ、一般的には知らない間に水槽の飼育水の水質が悪化している事が殆どで、水槽にヒーターや水槽クーラーを取り付けて温度管理をしている場合、水温でエビが死んでしまうことはありませんから、ろ過フィルターについて、真っ先に確認するのがベスト。
水槽の魚は元気なのにエビだけが落ちる理由は?
海老と言っても色々と種類がありますが、日本原産のミナミヌマエビ、ヤマトヌマエビ、スジエビでしたら、淡水エビの中でも特に頑丈で、日本の春夏秋冬の自然の環境変化にも適応できる能力があるので、普通に飼育をしていれば、簡単には死にません。
これらのエビとは違い、レッドビーシュリンプ等は元々は日本原産のエビではありませんので、夏場は水槽用クーラー、冬場は水槽用ヒーターが無いと、殆どの環境で死んでしまいますので、もし、飼育しているエビがレッドビーシュリンプなら要確認です。
水槽の中で死んでしまっているエビが、大半の人がエビといえばこれらを飼育しているであろうミナミヌマエビやヤマトヌマエビの場合、これらのエビが死んでいる時点で、水槽内の水質がかなり悪化している事が確実なので、そのままでは魚も死にます。
水槽の中でエビだけが死ぬのは水質悪化のシグナル。
水槽の飼育水が劣化してくると、それはろ過フィルターの処理が追いつかない、いわゆる濾材に発生しているバクテリアがアンモニア等の有害物質を分解できていない状態になっているので、そのままではどんどん水槽内に有害物質が蓄積されていきます。
ミナミヌマエビも含めて、水質の悪化にはかなり強いエビであっても、水槽内に有害物質が発生し続けて、バクテリアがそれを分解処理出来ないのであれば、水槽内の水は汚れる一方になるのですが、色は透明で水槽を外から見ただけでは判断は出来ません。
この場合、試薬や専用の水質チェック用のシートを使って確認をするんですけど、エビが理由もなく、毎日死に始めている時点で、もうそれが危険なシグナルになりますから、真っ先にやるべきことは、ろ過フィルターの点検と掃除をすることになります。
ろ過フィルターはヤリ過ぎくらいの設置が好ましい。
ろ過フィルターに関しては賛否両論があったり、個人の主観等がありますので、いろいろな人が自分が使っているろ過フィルターが最高だって話してはいますけど、最高のろ過フィルターはオーバーフロー水槽であることに間違いはありませんので、それ前提。
しかし、オーバーフロー水槽は大型水槽で採用される濾過方式になりますので、一般家庭向きではなく、更には予算も高額になる傾向があり、騒音問題や水草水槽、小型の魚やエビの飼育には適していないこともあり、お勧めできる濾過方式とは言えません。
そこで、後で簡単に強力なろ過フィルターを追加できる外部式ろ過フィルターがお勧めになり、60cm水槽であればエーハイム2213を3台ほど設置していれば、先ずエビが落ちることはなくなりますので、予算に余裕があれば、2213の追加が一番お勧めです。
90cm以上の水槽になれば、エーハイムプロフェッショナル等の外部式ろ過フィルターが適切になるのですが、60cm以下の水槽であれば2213を3台稼働させて、適切なメンテナンスをしているのであれば、水質がトラブルでエビが落ちることはありません。