水温が25度以上で適切な証明管理をしている水槽であれば、メダカは一年中産卵活動をしますので、管理者が意図的に個体数を増やそうと思えば幾らでも簡単にメダカの個体数を増やすことが出来ますが、何もしない状態では殆どの稚魚がいなくなります。
卵の時は何とか親メダカから襲われずに孵化まで順調に成長をしていく卵も結構あるんですけど、一度でも孵化をしてしまうとその時点で親メダカから襲われてしまいますので、管理者が卵の段階で本水槽から隔離を行って管理をしていけば簡単に増やせます。
メダカの卵を効率よく採取するには、シュロと呼ばれているホウキのさきっぽのような飼育器具を水槽に入れてそこのメダカが卵を産み付けるようにするんですけど、シュロは見た目がイマイチですから、サルビニア・ククラータのような浮草を使います。
ブドウの木の実ったブドウのように卵が浮草に沢山ぶら下がる。
サルビニア・ククラータのような浮草の場合、葉っぱ部分のある水面から水中に髭のような根っこが沢山伸びていて、そこにメダカたちが卵を大量に産み付けますので水槽のガラス面からじっと見ればすぐに分かりますから卵を見つけやすく管理し易いです。
水槽の中のメダカの卵を確認しながら、ブドウの木に実ったブドウを確認するようにサルビニア・ククラータの根っこに大量に産卵されているメダカの卵をチェックしながら、目が黒くなっていて孵化寸前の卵をサテライトLに隔離する作業をしていました。
その際に丁度、卵の殻を破って孵化したメダカの稚魚が飛び出してきて、浮草の根っこに産卵されていますから、最初はそのまま水槽の底に沈んでいく形になるんですが、それを見つけた親メダカが凄い勢いでやってきて、あっという間に食べてしまいました。
水槽で孵化した稚魚が親メダカに捕食されるまでの時間は5秒間。
メダカの稚魚もやっとの思いで卵から孵化したと思えば、浮草の根っこから一旦水槽の底に落ちていくような感じで沈んでいくんですけど、それを見つけた親メダカの1匹が凄まじい速度で泳いで来るのを感じで、必死で逃げようと稚魚は頑張ったようです。
しかし、卵から孵化した後、5秒後には親メダカに食べられて餌になってしまった訳ですから、このメダカの稚魚の寿命は僅か5秒間しか存在しなかったことになるのが結構辛いところなんですが、これでは管理者が隔離しないと稚魚が生き残れないはずです。
誕生して僅か5秒間しか存在しない命だったのですが、それでも親メダカが襲ってくるのを察知して、必死で逃げようとしている姿を見ると、メダカの力強さを感じることになりましたし、既に何が危険で何をしないといけないのかを稚魚は知っています。
サルビニア・ククラータの様な浮草を利用すれば卵の採取が簡単。
今回、室内水槽のサルビニア・ククラータの根っこに沢山産み付けられているメダカの卵を採集をしていて、偶然稚魚が孵化したのでそれを見ていたら、5秒間の時間でしたが、あっという間に親メダカに襲われるシーンも合わせて目撃することになりました。
実際に毎日数百個の卵が水槽内で産卵されて、その中の殆どが知らない間に親メダカたちに食べられてしまい、更に運良く残った卵を採取してサテライトに移動させていく訳ですがサルビニア・ククラータのような浮草を使えばより効率よく卵を採取出来ます。
メダカは水面付近のメダカの識別が余り得意でないらしくて、更には複雑な根っこが絡み合って大量に増殖をしていくサルビニア・ククラータのような浮草の場合、ミナミヌマエビの稚エビですら繁殖できるくらいの安全な場所ですから卵も安心のようです。
ただし、その安心な場所であっても卵から孵化した瞬間、稚魚の性質上いきなり水面に上がっていくことが出来ずに、一旦水槽の底に落ちていきながら体勢を立て直すような感じになるので、安全な場所から一歩でも外に出てしまったら5秒間しか持ちません。