大型海水魚の飼育は大変な高コスト|アンコウとメダカ

メダカの飼育に慣れてきたので次は海水魚であるアンコウの飼育に挑戦したい相談なんですけど、メダカはともかく、アンコウの飼育というのは相当な高難易度の飼育になりますので、飼育がしたくても簡単にそれが出来る訳ではありません。

また、そもそもの最初の難題として、アンコウそのものを生きたまま入手するのが普通の人には殆ど不可能に近い状態ですし、アンコウ自体がペットとして飼育するような魚ではないのも事実です。

 

 

アンコウを飼育しているのは水族館くらいである事が現実です。

 

 

アンコウを生きたまま飼育しているのは、殆ど水族館クラスの巨大な水槽を有している団体や企業くらいであり、個人レベルでアンコウを長期間飼育している人はなかなかいるものでもありません。

ただし、アンコウを生きたまま入手した後は、基本的な海水魚の飼育の基礎を学んでおけば、それほど難しくはない飼育で対応ができるのですが、問題は大型の海水魚の飼育にかかるコストになります。

メダカを飼育する際には室内なら60センチ水槽があれば十分であり、屋外であれば発泡スチロール水槽があれば十分だったのですけど、アンコウの場合は・・・。

 

 

アンコウなどの大型海水魚を飼育するコストは桁違いなのです。

 

別にアンコウに限った話ではないのですが、大型の海水魚を飼育する場合は、水槽で言えば180cm以上のサイズの水槽が当たり前であり、それは巨大な飼育設備が必要になるのは当然として更に濾過フィルターも巨大なものが必要になります。

大型の海水魚というのは、アンコウの大きな口と頭を見ればわかる通り、ほぼ間違いなく自分よりも小さな魚を餌としていますし、大量に餌の魚を捕食しますので、とにかく水槽の水が汚れることになります。

当然、濾過フィルターはオーバーフロー方式一点のみであり、淡水魚の飼育の際には友好的であった垂れ流しの濾過システムも海水魚の場合は、なかなか難しい部分がありますので、アジアアロアワなのように垂れ流し水槽でメンテナンスフリーのような飼育が難しいのです。

水槽だけでも最低でも横幅180cm以上、奥行60cm以上は必要になりますし、あくまでこれは最低必要な水槽ですから、幅奥行きとも300cm以上の飼育環境などは当たり前の世界になります。

 

 

大型海水魚の飼育で最も高額になるのは電気代になります。

 

アンコウなどの大型の海水魚の場合、大抵は水温が低い深い場所に生息をしている事が多く、冬場の水温が下がる時期にだけある程度の場所まで移動をしてきます。

ですから、大型海水魚の飼育をする場合においては、巨大な水槽の水の水温を15度前後から20度以下位には保つ必要がありますので、巨大な水槽クーラーと部屋全体をエアコンでガンガン冷やす必要が出てきます。

一般的な淡水魚であれば、夏場は25度前後にしておけば良いので、エアコン全体で部屋を冷やしている人であっても、それほど電気代は必要になりませんが、室温を20度以下にして、更に水槽クーラーで15度前後まで常に水温を下げる場合の電気代は高額になります。

ですから、普通の犬や猫の飼育をする場合よりもはるかに高額な飼育費用が必要になるのが、アンコウなどの大型海水魚であり、これらの飼育を安定して行いたい場合は、結局のところ水族館クラスの飼育設備と予算がないと到底実現できません。

 

 

イケスの中で短期間の飼育であれば別に低予算でも可能ですが・・・。

 

短期的な飼育であれば、ある程度の環境でもアンコウクラスの大型海水魚の飼育は可能なのでしょうけど、それだと寿司屋に設置されている水槽となんら変わりませんので、飼育ではなくて、イケスとしての扱いになってしまいます。

大型の海水魚を飼育している人たちは、皆さん大型水槽は当たり前の世界であり、海水の元であるソルトや大型魚が食べるアジやイワシなどの魚の入手一つにしても、どれもお金がかかる趣味であると言えます。

メダカの飼育はお手軽で低コストでできるところに魅力がある訳ですから、それに飽きた場合は、予算があり余っている人以外は、アンコウの飼育には手を出さないほうが無難です。

できれば、新しいデザインや形状をしたメダカを誕生させる方向に進んでいき、アンコウなどの大型海水魚は水族館で見るようにしておいたほうが、少なくとも現実的ではありますね。