餌も与えているのにメダカの稚魚が死んでしまう|後編

6月になる頃には、水温も高くなり毎日のように卵を産卵しまくるメダカたちですから、飼育者が意図的に個体数を増やそうとした場合、それは大量のメダカの稚魚が誕生することになります。

しかし、水槽には設置できる数に必ず限りがありますから、飼育環境以上の個体数を飼育することはできませんので、必ずその環境で飼育できる限界数に自然に調整されるような仕組みになっています。

そんな中で、明らかに飼育できる水槽の容量には問題がないのに、なぜかメダカの稚魚が死んでしまうといったよくわからない状態になってしまって困っている人もいるかと思いますので、今回はその原因と結果について実際に調べてみました。

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殆ど同じ環境で違いはマツモがあるかないかだけです。

 

餌に関しては、メダカの稚魚用として簡単に粉末状にできる半生のヒカリの金色パッケージのメダカの餌を与えていますので、こちらは全く問題はありませんし、多分この餌がブラインシュリンプ以外では最も良いかと思います。

同じ大きさの発泡スチロール水槽に100匹前後のメダカの稚魚を入れて、片方にはマツモを浮かべて、もう片方にはマツモを入れずに稚魚の飼育をした結果、どちらかの水槽の稚魚の生存率が50%以下になるといった結果になった訳です。

では、今回100匹前後のメダカの稚魚を使って、同じような発泡スチロール水槽で飼育した結果、一体どちらの水槽がメダカの稚魚の生存率が高かったのかと言えば・・・。

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マツモが入っていない水槽の生存率が圧倒的に高い結果。

 

意外かもしれませんが、マツモが入っている水槽の方がメダカの稚魚の生存率が圧倒的に少なくて、マツモが入っていない、いわゆる何もない水槽の方が圧倒的にメダカの稚魚の生存率が高い結果になりました。

多分、水草であるマツモが入っている水槽の方が当然水質も安定して、メダカの稚魚の生存率も高くなると思っている人の方が圧倒的に多いとは思うんですが、実際にはそうではなくてマツモが原因でメダカの稚魚が殆ど死んでしまっているのです。

通常でしたら、水草が入っている水槽の方がよくない物質を吸収して水質浄化をしてくれる上に、光合成により酸素も排出するため、どう考えてもマツモが水槽に入っている方が良いと思うかもしれませんが、実際にはそういった単純な話ではありません。

では、マツモが入っている水槽でメダカの稚魚の大半が死んでしまった原因は一体何だったのでしょうか?

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マツモの成長速度が以上に早くなる期間は要注意なのです。

 

マツモと言えば、その異常とも言える成長速度の速さゆえに、水を最も浄化する水草とも言われていますが、6月から9月の期間中におけるマツモの成長速度は本当に早くて、水槽に入れてしばらく放置しておくと、あっと言う間に水槽全体を埋め尽くす状態になっています。

その為、マツモを入れていた水槽はその中でマツモが異常に繁殖してしまい、稚魚が動けなくなるであるとか、水槽内のスペースがなくなる、その結果、ストレスや餌が食べれなくて死んでしまう稚魚が多発したのではないでしょうか?

マツモを入れていない水槽は、稚魚が殆ど死なずに育っていますので、邪魔な障害物もなくて餌も多くの稚魚が食べることができて、スペースも100匹前後の稚魚の場合はゆとりもあるので、元気に育ったのだと判断できます。

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夏場のマツモの成長速度は本当に早いですから、ちょっと増えてるな?と感じた時点で水槽から撤去するくらいの管理をしないと、逆に水槽内の生き物に悪影響を与えるくらいの状況になる場合もあります。

夏場の放置水槽の場合でメダカの稚魚を育てる場合、どうしても水草があった方が良い場合は、マツモではなくて、増えても水中にはさほど影響がないホテイアオイでも浮かべておいた方が良いかもしれませんね。