荒木田土の水槽で水深が40cmくらいあるような環境である場合、日常は殆ど水槽内の視界がきかない状態になっていますので、ガラス水槽であっても水槽の中を全く見る事ができません。
大抵は放置している荒木田土の水槽というのはグリーンウォーター状態になっていますので、余計に視界が悪くなっていて、水深が浅くなっていても殆ど水槽の中が判別できませんが、定期的に管理して透明度を保っている場合はこの限りではありません。
ドジョウがガラス面によっていたり、ヒメタニシがガラス面を登っている時などはその行動を見る事が出来るのですが、それ以外の場合は、水槽内で何が起こっているのかさえ全く分からないのが荒木田土の水槽になります。
視界が極端に悪い水槽はガラス水槽がお勧め。
40cmくらいの深めの水深で全く水槽内の視界が利かない場合は、やはりガラス水槽の方が太陽の光がガラス面を通して水槽内全体に当たりますので、水槽の中の生き物にとっても良い感じですし、ヒメタニシなどは好んでガラス面に発生したコケなどを食べています。
現在の環境は、エーハイムの高さ40cmのタワー水槽に荒木田土を4キロ投入して、長期間放置で濃いめのグリーンウォーター状態になっていて、その中でドジョウ、ヒメタニシ、ミナミヌマエビ、メダカを飼育している状態です。
このような特殊な環境の水槽で飼育しているミナミヌマエビはいったいどうなっているのでしょうか?
ミナミヌマエビが深海生物のような状態になっています。
通常、ミナミヌマエビと言えば、透明なエビであり、少し赤っぽかったり青っぽかったり、その個体によって若干の色味は異なりますが、どれも基本は透明でくっきりとした黒い筋で構成されているものです。
しかし、グリーンウォーター状態で視界が全く聞かない荒木田土の水槽で繁殖を繰り返しているミナミヌマエビというのは、それらの状態とは異なり、深海生物のように白っぽい半透明な色をしているので見ていると面白いものがあります。
深海生物というのは光が全く届かない場所で生息している事や水圧などの問題により、体の中にワックスを大量に蓄積している事が多くて、大抵は白っぽい感じの体をしているので興味があれば専門書などで見てみてください。
チムニーなどの深海の火山活動が活発な場所でにいるエビなどは、殆どワックスの塊のようなボディーをしている為、蝋人形が動いているような感覚に見えます。
濁った水で育てるとミナミヌマエビの色も変わる?
ミナミヌマエビの場合、その生息している環境に合わせて体の色が変化していきますから、長期間においてグリーンウォーター状態の荒木田土水槽で育てた場合、色が白っぽくなり深海生物のように見えるのかもしれませんが、恐らくは通常の環境に移動させると元の状態に戻るのでしょう。
もし、色が戻らずに白っぽい深海生物のような状態の色を固定できるのであれば、特殊個体としてそれなりに市場に解放することもできるかもしれませんが、その色が固定されたものなのか環境に合わせて変化しているだけなのかを判断するのはそれなりに時間がかかります。
興味があれば、深海生物のように見えるミナミヌマエビを育ててみて、その姿を固定してみるのも新しい飼育と繁殖の楽しみ方かもしれませんので、タワー型のガラス水槽と荒木田土を用意して屋外に長期間放置してみるのも良いかもしれませんね。