巨大魚ナイルパーチを購入飼育したい相談の回答

結構、日本人はレアなものとか、大きなモノが好きな人が多いのか、先日、ナイルパーチの飼育をしたけど、どうすればよいのか?、何処で購入すればよいのか?、予算はいくら必要なのか?、等、ナイルパーチの飼育に関する相談を受けたのですが・・・。

結論を言えば、日本国内で生きた状態のナイルパーチの購入、飼育をするのは一般人では不可能な状態になっていて、その理由はナイルパーチが特定外来生物に指定されてしまっているからで、最近、追加されたアリゲーターガーと同じような扱いになります。

特定外来生物の生きたままの輸送、販売、飼育は法律で禁止されていて、ブラックバスを生きたまま輸送している人が定期的に警察に逮捕されていますが、それと同じ扱いになってしまいますので、ナイルパーチの購入、飼育は普通の人では相当難しいのです。

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巨大魚ナイルパーチを購入飼育したい相談の回答。

 

ナイルパーチについて、知らない人もいるかとは思いますが、食べたことがある人はたくさんいると思うくらい日本の食品業界では有名な魚になっていて、ナイルパーチの名称ではなく、白身魚の名称で加工されてフライ等で知らない間に食べている感じです。

日本には高知県の四万十川周辺にアカメという1メートル級の大型魚がいますが、ナイルパーチはアカメが2倍位大きくなった魚であり、魚で体長が2倍ということは体重は4倍以上になることもありますので、2メートル級で150キロ以上の本当の大型魚です。

かなり前に、アフリカの湖ではナイルパーチを大量に放流していて、食用として自然繁殖させる政策が取られた結果、確かにナイルパーチは自然繁殖をして大量に捕獲できる状態になったんですけど、現地のシクリッド等の魚の固有種が大量に全滅しました。

 

 

ナイルパーチが琵琶湖で大繁殖でもしたら大変になる?

 

ナイルパーチは繁殖力が強く、成長速度も早く凶暴なので、成長をすると一般的に人間以外に天敵がいない状態になり、放流された湖の生態系を破壊しかねない位の状態に実際になっており、アフリカの貴重な固有種であるシクリッドの被害の実態は相当です。

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シクリッドというのは、アフリカ固有の鯛のような淡水魚であり、親が子育てをする事で有名な魚なんですが、ナイルパーチであれば、子育てをしているシクリッドの親ごと丸呑みにしてしまいますので、これが琵琶湖にでも放流されてしまったらどうなる?

答えは簡単で、琵琶湖で問題になっているブルーギルや成長した大型のブラックバスですら、餌になってしまう2メートル級のナイルパーチが琵琶湖で大繁殖でもしてしまったら、日本固有種の魚が全滅してしまいかねませんし、琵琶湖オオナマズでも危険。

 

 

大学や企業の研究施設であればナイルパーチの飼育も可能?

 

特定外来生物の飼育は大変厳しく法律で制限されているので、個人レベルでナイルパーチの飼育をするのは不可能な状態なのですが、特定外来生物であっても、明確な目的がある大学の研究室や企業の研究設備であれば、ナイルパーチの飼育が可能になります。

特定外来生物やワニ等の危険生物の飼育をやったことがあればわかると思うんですが、日本の行政が指定した大量の書類が必要になり、行政に提出して許可をもらわないと飼育自体ができないですし、無断で飼育をやっていると警察がやってきて逮捕されます。

また、ナイルパーチは体長2メートル、体重150キロから200キロ以上に成長をする魚なので、正直水族館レベルで無いと飼育や繁殖は難しいでしょうし、エサ代も桁違いに必要になるので、金銭的な面だけを考えても、一般レベルでは手を出せない魚ですね。

ナイルパーチをどうしても飼育したい場合、行政に相談をしてみて何が必要なのか?、どのような条件なら飼育の許可が出るのか?を確認しても良いでしょうけど、生きたままの個体の輸入、飼育設備の用意、研究目的の提示等、興味本位では先ず無理です。



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