メダカの偽物を販売する業者は存在するのか?と言った内容の相談を受けたのですが、正直言ってメダカはとても価格が安く飼育も繁殖も容易な小さな魚ですから、わざわざ偽物を販売するような業者が存在するとは思えませんし、基本的に違いは色だけです。
白メダカとかみゆきってメダカ等、ヒメダカや黒メダカ以外にも色々と名称が違うメダカが売られていますけど、これらの違いは色が違うだけであり、色の違いによって飼育が容易とかって位の差は出ますけど、偽物に該当するメダカの販売は大変難しいです。
何しろ、ヒメダカを白メダカと言って販売したり、プラチナメダカ等勝手に名前をつけて販売しても、メダカの違いは色の違いだけなので見た人は素人でも直ぐに可笑しいのでは?って気が付きますし、他の魚をメダカと偽って販売するメリットもありません。
メダカの偽物を販売する業者は存在する?カダヤシ?
メダカの偽物といえば、真っ先に思いつくのがカダヤシかもしれませんが、カダヤシの販売や譲渡は特定外来生物ですから、法律で厳密に規制されていて、万が一カダヤシをメダカと偽って販売した場合、詐欺だけでなく、警察が直ぐに駆けつける状態です。
カダヤシは元々は外来種なのですが、日本国内で大量に日本の環境に馴染んで繁殖をしていると言われていて、メダカを駆逐しているとも言われていますが、正直、冬場の日本の冷たい水温に適応出来るとは思えないので、限定的に生息している状態です。
元々、ブラックバスやアメリカザリガニ、ウチダザリガニなどと同様に人間の都合で日本に持ち込まれて、何の科学的検証もすることなく、無知な政府関係者等が主導で自然化に放流をして、いつの間にか日本の環境に馴染んで適応しているのがカダヤシです。
メダカのような価格が安い魚の偽物を販売するメリットは皆無。
メダカが一匹5000万円位する、火星やエウロパの深海で捕獲された大変希少価値が高い魚でしたら、偽物が存在したり、遺伝子を弄ってメダカのように似せたカダヤシが販売されてもおかしくないのですが、メダカは価格が安いので偽物を売るメリットなし。
ルイヴィトンやシャネル等、ブランドものの偽物が沢山出てくる理由としては、価格が大変高いことから、安く偽物を製造して売れば、元の高いブランドものの価格と比較したら安く感じる人も多く、相当な利益が出るので精巧な偽物が沢山出回っています。
しかし、メダカの場合、繁殖が容易で飼育も容易、かつ大型肉食魚の稚魚の餌としても大変な需要がある大量生産が可能で日本の環境に適応している魚になりますので、業者がメダカの偽物を販売しても何のメリットもなく、事業が継続できなくなるだけです。
カダヤシとメダカの見分け方は横から見たらしっぽで分かる。
日本の冬は大変寒く、寒さにメダカほどの適応力がないカダヤシは全ての環境で自然繁殖できる訳ではありませんが、多摩川でもエンゼルフィッシュとかセルフィンプレコが普通に繁殖をしている事例もありますので下水処理された水が流れると違ってきます。
下水処理された水は、きちんと綺麗に処理してから河川に流されますが、水温とリンだけは除去ができないというか、冬でも生活排水は暖かい事が多いですから、わざわざ水温を下げて河川に流すこともしないので、それで下水処理場付近の水は暖かいです。
ですから、そういった河川であれば、カダヤシが繁殖をしていてもおかしくはありませんので、野生のメダカを捕まえた場合、透明なプラケースに入れて横から確認して見れば、しっぽが丸かったらカダヤシになるので、役所などに電話で確認しましょう。
カダヤシは生きたままの輸送が法律で禁止されていて、販売も譲渡も展示も出来ず、研究目的などでしたら行政からの許可があれば可能ですが、一般的に河川で捕まえたカダヤシを持ち帰ってもメリットはありませんから、変なメダカだな?と感じたら即確認。